クリニックニュース

2017.01.26更新

先日受診された患者様がE型肝炎の既往感染者でした。
現在は治癒しているわけですが、珍しい病気で、僕も初めて既感染者に初めて出会いました。
珍しい病気と申し上げましたが、どのくらい珍しいかというと

「2012年第1週~2016年(2015年および2016年は以下すべて第16週までの暫定値)にE型肝炎として届出された症例は744例であった(2016年4月27日現在報告数)。2012年以降, 毎年年間報告数は増加している。」

と言う位珍しい病気です。
今回は、私自身の知識の整理のためにもE型肝炎という病気をご紹介します。

私の記憶でE型肝炎と強く結びついている事例は、2005年3月に福岡県で野生イノシシ肉を喫食した11名中1名が、E型肝炎を発症し、ウイルス遺伝子検査でイノシシ肉との因果関係が確認された事例です。当時テレビをはじめとしたマスコミで大きく取り上げられていたように記憶しています。
私も医師として病院で働いていたわけですが、野生の生にく(ジビエ)を食べるのも命がけだなー、と思うとともに肝臓専門医としては、患者様の問診で食歴が診断の重要なヒントになることを肝に銘じたわけです。
幸か不幸か、その後私がE型肝炎の患者様に出会うことはなかったわけです。

日本においてE型肝炎は散発的で、輸入感染症と考えられてきたわけですが、全く渡航歴の無いE型 急性肝炎患者がみつかるようになってきたことから、従来、非流行地と思われる地域にもHEV は既に土着していると考えられるようになってきています。

explosionE型肝炎の臨床経過

潜伏期間は15〜50日、平均6週間で、これは平均4週間といわれるHAV感染の潜伏期に比べ、やや長い。ボランティアに糞 便材料を経口投与した実験では、投与後約5週間で発症が見られている。悪心、食欲不振、腹痛等の消化器症状を伴う急性肝炎を呈する。症状としては、褐色尿 を伴った強い黄疸が急激に出現し、これが12〜15日間続いた後、通常発症から1カ月を経て完治する。

explosionE型肝炎の診断

海外ではAbott、Gene Labなどから診断薬が販売されているが、わが国へは輸入されていない。上記の中空粒子を用いたELISAは市販されていないが、血清診断は行政検査として受け付けている。

explosionE型肝炎の治療/予防

治療としては、他の急性肝炎と同様に対症療法のみである。劇症肝炎に対しては、血漿交換などによる治療が必要となる。一般的な予防としてはA型肝炎と同 様に、汚染地域と考えられる地域に旅行する場合に、飲料水、食物に注意し、基本的には加熱したもののみを摂取するように心がける。ワクチンはまだ開発され ていない。

種を超えてHEVの感染が成立するとの報告があり、皆さん野生動物の生肉の摂取には十分注意しましょう。危ないと思ったら加熱してくださいgan

E型肝炎についてもっと詳しく知りたい方は
国立感染症研究所ホームページ E型肝炎http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/319-hepatitis-e-intro.html

厚生労働省ホームページ E型肝炎ウイルスの感染事例・E型肝炎Q&A
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/08/h0819-2a.html

投稿者: 新宿トミヒサクロスクリニック

  • Doctor's File ドクターズファイル vol.8414 三浦崇幣院長 新宿トミヒサクロス クリニック(新宿区/新宿御宛)
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