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大腸がんの左右差:発生頻度、治療成績、予後

大腸は肛門から盲腸まで繋がった管腔臓器です。
「大腸に左右ってあるの?」
「あるんです」

 ice cream解剖
大腸は解剖学的に動脈を指標に左右を分けています。
右側腸管上腸間膜動脈から、左側腸管はか腸間膜動脈から栄養されています。
発生学的にも右側腸管中腸系から、左側腸管後腸系から発生しており、生物学的にも異なると考えられています。
これは遺伝子レベルで腸管に左右差があることを示唆しています。

appleがん発生頻度
右側 26% << 左側 74% 
*大腸がん検診ガイドライン・ガイドブックより

cake2予後
生存期間(中央値): 右側 < 左側
*2016 ASCO報告より

「なぜこのような左右差が生じるのでしょうか?」

1つに大腸がん発生時の遺伝子の分布があります
右側ではBRAF, MSI, KRAS, PIK3CAなど予後不良因子とされる変異が多い
左側ではEGFR, HER2など染色体の変化や部分的な欠損が多い
*2013 ASCO報告より

1つは単純に奥の病変は発見しづらいということがあります

「当院でも毎日大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)を施工しております
盲腸到達率は99%以上であり、全大腸を観察できないことはほぼございませんのでご安心ください」

orange治療
最近では治療に関しても左右差があることが報告されています
抗EGFR抗体セツキシマブ(CET)と抗VEGF抗体ベバシズマブ(BEV)の治療効果:OS中央値の比較
CET群 左側36.0ヶ月 >> 右側16.7ヶ月
BEV群 左側31.4ヶ月 >  右側24.2ヶ月
このように左側で予後が良好であり、特にCET群の左側でより効果が期待できる結果となっています。
左右で薬剤の効き(感受性)が異なるということです。

病変の位置によって選択薬剤が変わる時が来るかもしれませんね nico

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