大腸がんの早期発見・治療のために
大腸内視鏡検査を
感染性腸炎、潰瘍性大腸炎・クローン病などの炎症性腸疾患、ポリープ、がんなど、大腸には様々な病気が有ります。
その中でも、皆様が最も気にして恐れている病気はやはりがんではないでしょうか。日本人の死亡要因の第1位はがんです。その中でも大腸がんの死亡率は年々増加しています。男性での部位別での大腸がん死亡率は3位、女性に至っては第1位です。毎年10万人の人が大腸がんと診断されていて、意外と身近な病気なのです。
早期発見・早期治療のため、普段から大腸がんのサインを見逃さないことが大切になります。
大腸内視鏡検査で早期発見可能な病気
- 感染性腸炎
- 潰瘍性大腸炎
- 大腸ポリープ
- 大腸がん
大腸ポリープの切除で、
大腸がん予防を
大腸の場合、ポリープもがんと同様に取り扱う必要が有ります。
なぜならば、大腸ポリープは前癌病変の可能性が高いのです。
大腸がんは大腸ポリープより発生すると考えられています。良性の大腸ポリープのほんどが腺腫です。腺腫には管状腺腫、絨毛性腺腫、鋸歯状腺腫などが有ります。
これらの腺腫から癌が発生してきます。
ですから、がんが発生する前の良性の段階でポリープを切除することで、大腸がんを予防することが出来るのです。
これが大腸ポリープを発見した場合に積極的に切除することが望まれる理由です。
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大腸ポリープ
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大腸ポリープ切除後
炎症性腸疾患
- 潰瘍性大腸炎
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大腸や小腸の粘膜に炎症または潰瘍を引き起こす病気を「炎症性腸疾患」と呼びます。潰瘍性大腸炎も炎症性腸疾患の1つです。
こんな症状が見られたら内視鏡検査の受診を
下記の症状が見られたら先ず専門家に相談し、
必要があれば大腸内視鏡検査を受けていただき、がんとの鑑別をつけておく必要が有ります。
- 血便・お尻からの出血
- 早急に医療機関を受診してください。痔だと思い込まないこと!!
- 便通の変化:便秘・下痢・下痢と便秘を繰り返す
- 早めに内視鏡検査を受けましょう。
- 便性状の変化:便の形が変わる
- 便が細い、回数と量の変化などがあれば受診してください。 残便感も重要な症状です。
※ 検診で便潜血反応が一度でも出た場合は必ず大腸内視鏡検査をお受けください。進行大腸がんがある可能性があります。便潜血検査の再検査は不要です。
大腸内視鏡検査の流れ
検査は15~20分ほどで終了します。
検査前に下剤を飲んで大腸内を洗浄(便を出す)しておく必要があり、この洗浄をご自宅で行ってくるか、院内でするかでクリニックにいる時間は変わります。ご自宅で大腸がきれいになっている場合は院内の滞在時間は2時間強、院内で洗浄を行う場合、およそ4時間から6時間です。
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01
お問い合わせ・ご予約
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02
検査準備
現在大腸内視鏡の前処置の下剤は当日2Lの水に溶かして2時間ですべてを飲む方法が主流です。下剤を飲むのがつらい方は、適切かつできるだけ楽な方法で準備して頂けるようご提案していますのでご相談ください。検査ご案内までリラックスしてお待ちください。
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03
検査
患者様の希望により、鎮静剤、鎮痛剤を使用いたします。
体と心をリラックスした状態で検査することが可能です。肩・首・のどの力をぬいて下さい。 -
04
検査後
回復室を設けております。
検査後の麻酔がさめるまでお休みいただき、ご帰宅できる状態になるまで、安全に経過観察します。 -
05
結果説明
当日ご説明いたします。
内視鏡画像を見ながら検査医が検査結果を丁寧に解り易く説明し、内視鏡写真の添付されたレポートをお渡しします。(組織検査は後日結果説明となります)※ 症状に応じては後日以降ご説明することもございます。
注意事項
検査前の注意事項
- 常用薬の内服については、ご予約時に薬の内容を確認させていただき、内容によっては中断していただく場合がございます。
- 検査3日前より海藻類、きのこ類、こんにゃく、食物繊維の多い野菜は控えてください。
- 検査前日は、検査食をご用意しております。夕食は午後8時までに済ませていただき、午後9時に下剤4錠を内服していただきます。午後9時以降は、水・お茶以外は飲食しないでください。
- 検査当日の前処置として、経口腸管洗浄剤を検査6時間前から飲んでいただき、大腸内を洗浄する必要があります。前処置は自宅で行うか、院内で行うかをお選びいただけます。
- 一般的には午後からの検査開始となりますが、前処置をご自宅で行っていただける場合は、午前の検査にも対応可能ですのでご相談ください。
- 喫煙は胃腸の動きを異常にしますので、検査当日は控えてください。
- 検査後の水分補給のため、お茶やスポーツ飲料の持参をお勧めいたします。
- 女性の方は、金具のついていない肌着またはTシャツをご用意ください。
検査後の注意事項
- 鎮静剤や鎮痛剤を使用した場合、ふらつき、目のかすみ、眠気などの副作用がありますので、ご帰宅できる状態になるまで、院内の回復室で休養をとっていただきます。
- 検査後の車両の運転はできませんので、ご来院には公共交通機関のご利用をお願いいたします。鎮静剤や鎮痛剤などの安定剤使用後、ご自身で運転されますと道路交通法違反となり、飲酒運転と同じ扱いになりますので、おやめください。
- 検査後、お仕事などの日常的な活動は構いませんが、激しい運動は避けてください。
- 医師の判断により、組織検査やポリープ切除術を行った場合、検査当日の入浴は禁止となります(シャワーは可能)。また、検査後7日間は、激しい運動、飲酒、遠方への旅行などは控えていただきます。