内科クリニックでの認知症の診断と治療:アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症、新宿トミヒサクロス クリニック
私は認知症の専門医ではありませんが、内科の家庭医を営んでいると患者様、あるいはそのご家族の認知症の相談を受けることがよくございます。
当院では、先ずは専門医医療機関をご紹介させていただきます。
認知症が診断されると、必要に応じて薬物療法などの治療が開始されます。
治療後症状が落ちついた時点で、紹介先より逆紹介いただき当院にて治療を継続することとなります。
もちろん紹介医療機関と患者様の関係は医療連携で担保されますので、症状の増悪、急変時には紹介先医療機関において再治療となります。
私どもが専門医を紹介させていただく理由は認知症の診断がデリケートで複雑だからです。
以下に認知症診断の流れをお示しします。
検査の詳細まではご紹介できませんが、診療の流れをご理解いただけると幸甚です。
認知症の原疾患は多数存在します。
アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、甲状腺機能低下症などがあります。
最も多いのがアルツハイマー病で50〜60%を占めています。
診断の第一段階は問診で、長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)やミニメンタルステート検査(MMSE)などの認知症テストなどが行われます。
並行して身体的検査が行われるわけです。
画像検査ではCT、MRIさらには脳血流SPECTが行われます。
侵襲的な検査になりますが、脳脊髄液検査でアミロイドβ(Aβ)やタウ蛋白を測定する場合もございます。
画像検査も髄液検査も診断精度に大差はございませんせんが、画像診断は高コストになります。
さらにはアミロイドPET、タウPETを施行することで、より正確なアルツハイマー病の診断が可能となります。
レビー小体型認知症においては123I-MIBG心筋シンチグラフィやドパミントランスポーター(DAT)スキャンを施行する場合もございます。
もちろん血液検査では甲状腺機能をはじめ種々の原疾患または鑑別疾患のマーカーがスクリーニングされます。
これらの所見を総合的に判断し病気が診断されます。
お判りのように、個人クリニックでは到底不可能な物理的検査が多数ございます。
これで高次医療機関を含めた専門医をご紹介させていただく理由をご理解いただけたと思います。
当院の近隣で認知症診断にでご紹介させていただく医療機関の1つにこ、私の母校でもある東京医科大学病院/高齢診療科がございます。認知症の地域医療連携がしっかりと確立されており、信頼できる医療機です。
東京医科大学病院/高齢診療科の詳細は
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