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更年期に起こる高血圧の特徴は?原因・症状・対策方法について解説

更年期は、女性ホルモンの変化により心や体にさまざまな不調が現れやすい時期です。

その中でも見落とされやすいのが『高血圧』です。

若い頃は血圧が低めだった人や、健康診断で問題を指摘されたことがない人でも、更年期をきっかけに血圧が上がりやすくなります。

この記事では、更年期に起こる高血圧の特徴について解説します。

主な原因や症状、高血圧対策などもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

更年期になると高血圧のリスクが高まる

血圧測定測定器具

更年期は、これまで血圧に問題がなかった人でも、高血圧のリスクが高まりやすい時期です。

特に女性は「若い頃から血圧が低めだった」「健診で指摘されたことがない」と感じているケースも多く、血圧への意識が低いまま更年期を迎えることがあります。

しかし、更年期にはホルモンバランスの変化や自律神経の乱れが起こりやすく、血圧が上がりやすい状態になります。

自覚症状がほとんどないまま進行することもあるため、気づかないうちに高血圧になっている場合も少なくありません。

ここでは更年期と高血圧の関係性について解説します。

更年期とは

更年期とは、主に45〜55歳頃の時期のことで、性ホルモンの分泌が大きく変化するのが特徴です。

女性の場合は、女性ホルモンであるエストロゲンが急激に減少します。

この変化によって自律神経が乱れ、ほてり・発汗・動悸・イライラ・不眠など、さまざまな不調が現れるのです。

これらの症状は『更年期症状(程度が強い場合は、更年期障害)』と呼ばれ、心と体の両面に影響を与えます。

高血圧とは

高血圧とは、血圧が高い状態のことです。

血圧は、心臓から送り出された血液が血管の内側を押す力で、日常生活の中でも常に変動しています。

朝起きた直後は上がりやすく、夜間・睡眠中は下がるのが一般的です。

そのため、一度の測定だけで判断するものではありません。

血圧には『最高血圧』と『最低血圧』があります。

心臓が収縮して血液を送り出したときの値が最高血圧、心臓が拡張して次の拍動に備えているときの値が最低血圧です。

診察室での測定を繰り返し行い、最高血圧が140mmHg以上、または最低血圧が90mmHg以上の場合に高血圧と診断されます。

高血圧は自覚症状がほとんどないことが多く、気づかないうちに体へ負担をかけてしまいます。

そのため、定期的に血圧を測定し、体の変化にいち早く気付くことが大切です。

高血圧の有病率は40代以降で急増する

高血圧は年齢とともに増えやすく、特に40代以降で急増します。

女性の場合、30代までは高血圧の割合は低いものの、40代に入ると一気に増え始めるのです。

さらに50代、60代と年齢を重ねるにつれて、高血圧またはその予備段階にある人の割合が高くなります。

更年期以降は女性ホルモンの低下によって血管が硬くなりやすく、血液を送り出す際の抵抗が増えます。

その結果、血圧が上がりやすい状態になるのです。

比較的身近な病気のため、症状がないからと安心せず、年齢に応じた健康管理を意識することが大切です。

更年期に高血圧になる原因

HORMONESと書かれた紙と薬、聴診器

更年期に高血圧になる主な原因として、以下の3つが挙げられます。

  • 女性ホルモンの減少
  • 自律神経の乱れ
  • 体の変化

ここでは上記3つの原因についてそれぞれ解説します。

女性ホルモンの減少

更年期に高血圧が起こりやすくなる大きな原因の一つが、女性ホルモンであるエストロゲンの減少です。

エストロゲンには血管を拡張し、血圧を正常に保つ働きがありますが、更年期になると卵巣の働きが低下し、エストロゲンの分泌量が大きく減少します。

すると血管が広がりにくくなり、血液が流れる際の抵抗が増えて血圧が上がりやすくなります。

また、血圧を調整する体の仕組みにも影響が出て、血管を収縮させる方向に働きやすくなるのも原因の一つです。

こうした変化が重なることで、更年期は高血圧のリスクが高まります。

自律神経の乱れ

自律神経のバランスが乱れやすくなることも、更年期に起こる高血圧の原因の一つです。

自律神経は血圧や心拍、体温などを調整する重要な役割を担っています。

女性ホルモンの減少は、この自律神経の働きにも影響を与えます。

その結果、血圧が安定しにくくなり、少しのストレスや疲労でも血圧が上がったり下がったりしやすくなるのです。

病院で測ると高く出る、イライラした日や眠れなかった翌日に血圧が高くなるといったケースも珍しくありません。

さらに、更年期は家庭や仕事など生活環境の変化が重なりやすい時期でもあります。

こうした精神的なストレスが積み重なると、自律神経の乱れが強まり、高血圧を招きやすくなります。

体の変化

更年期には、体にさまざまな変化が起こります。

エストロゲンが減少すると、基礎代謝が低下し、これまでと同じ生活をしていても体重が増えやすくなります。

特に内臓脂肪が増えると血圧が上がりやすくなるため、これが高血圧の原因となるのです。

また、年齢を重ねることで血管の弾力が徐々に失われる点も原因の一つです。

血管が硬くなると血液が流れにくくなり、血圧が高まりやすい状態になります。

さらに、更年期には塩分の影響を受けやすくなり、精神的ストレスや睡眠の質の低下も重なります。

これらの体の変化が重なることで、更年期は高血圧が起こりやすい時期になるのです。

更年期で起こる高血圧の特徴

血圧測定測定中の様子

更年期で起こる高血圧には、他の時期に起こる高血圧とは少し異なる特徴があります。

具体的な特徴は以下の2つです。

  • 血圧の変動が激しくなりやすい
  • 更年期症状と高血圧の症状が重なりやすい

ここでは上記2つの特徴についてそれぞれ解説します。

血圧の変動が激しくなりやすい

更年期に起こる高血圧の大きな特徴の一つが、血圧の変動が激しくなりやすいことです。

ある日は正常範囲なのに、別の日には急に高い数値が出るといったことが珍しくありません。

特に、最高血圧が上がりやすくなる傾向があり、年齢とともにその変化が目立ってきます。

また、朝に血圧が高くなりやすい、夜になっても血圧が下がりにくいなど、時間帯による差が大きくなることもあります。

これらは、動脈硬化の進行や女性ホルモンの減少などが影響して起こるものです。

さらに、更年期は精神的に不安定になりやすく、イライラや不安、緊張などが血圧を一時的に上昇させることもあります。

こうした変動を「一時的なもの」と軽く考えて放置してしまうと、気づかないうちに高血圧が続く状態になることもあるため注意が必要です。

更年期症状と高血圧の症状が重なりやすい

更年期の高血圧が分かりにくい理由として、更年期による症状と重なりやすい点が挙げられます。

更年期には以下のような症状が起こりやすくなります。

  • 頭痛や頭が重い感じ
  • 動悸
  • 息切れ
  • めまい
  • ほてり
  • 肩や首のこり

これらの症状は高血圧が原因と思われがちですが、実際にはホルモンバランスの変化による更年期症状(更年期障害)が原因となっている場合も多いです。

一方で、高血圧そのものは、軽い段階ではほとんど自覚症状がありません。

そのため「症状がある=高血圧」「症状がない=問題ない」と自己判断してしまうのは危険です。

更年期の不調と高血圧が同時に起こることもあり、どちらが原因かを見分けるのは簡単ではありません。

だからこそ、体調の変化だけで判断せず、定期的に血圧を測って数値で確認することが大切です。

気になる症状が続く場合は、早めに医療機関で相談するようにしましょう。

更年期における高血圧対策

塩をつまんでいる手元

更年期の高血圧対策で大切なのは、血圧の変化に早く気付き、生活習慣や食事を改善することです。

具体的な対策として、以下が挙げられます。

  • 定期的に血圧を測定する
  • 減塩を心がける
  • 栄養バランスの整った食事を心がける
  • 適度に運動する
  • ストレスをため込まない
  • 節酒・禁煙する

ここでは上記6つの対策についてそれぞれ解説します。

定期的に血圧を測定する

更年期の高血圧対策として重要なのが、定期的に血圧を測定することです。

血圧の変化は自覚症状が出にくく、体調だけで高いかどうかを判断するのは難しいため、必ず数値で確認しましょう。

更年期は日や時間帯によって血圧が大きく変動しやすく、病院では正常でも自宅では高くなる場合もあります。

家庭では、朝起きて落ち着いた状態と、夜寝る前の決まった時間に測る習慣をつけましょう。

また、めまいや動悸、頭痛などの不調を感じたときにも測定し、数値と一緒にそのときの状況を記録しておくと高血圧予防に役立ちます。

血圧の変動パターンを把握することで、更年期特有の高血圧かどうかを判断しやすくなり、早めの対策につながるでしょう。

減塩を心がける

減塩は、更年期の高血圧対策で特に意識したいポイントです。

更年期以降は塩分の影響を受けやすくなるため、若い頃と同じ食生活を続けていると血圧が上がりやすくなります。

日本高血圧学会が推奨する食塩摂取量は1日6g未満のため、それ以下に抑えるようにしましょう。

減塩というと「味気なくなる」というイメージがありますが、工夫次第で続けやすくなります。

例えば、醤油やソースは料理に直接かけず、小皿につけて量を調整する方法がおすすめです。

また、だしの旨みを活かすことで、塩分を控えても満足感が得られます。

加工食品や外食は塩分が多くなりやすいため、なるべく控えるのが望ましいです。

少しずつ減塩を進めることで、高血圧対策につながります。

栄養バランスの整った食事を心がける

更年期の高血圧対策では、減塩とあわせて栄養バランスの良い食事を心がけることが大切です。

偏った食事は血圧だけでなく、体重増加や生活習慣病のリスクも高めます。

主食・主菜・副菜をそろえ、さまざまな食材を取り入れることを意識しましょう。

特に野菜や果物に多く含まれるカリウムは、体内の余分な塩分の排出を助ける働きがあります。

魚や大豆製品は良質なたんぱく質が摂れ、血管の健康維持にも役立ちます。

肉類や油の多い料理は量を控えめにし、調理法も揚げ物より蒸す・焼くなどを選ぶと良いでしょう。

バランスの良い食事を心がけることで、血圧が安定しやすくなります。

適度に運動する

適度な運動は、更年期の高血圧対策として欠かせない習慣です。

体を動かすことで血管の動きが良くなり、血圧が下がりやすくなります。

ポイントは、無理をせず続けられる運動を選ぶことです。

いきなり激しい運動を始める必要はないため、散歩や軽い体操などから始めてみると良いでしょう。

慣れてきたら、軽いジョギングやヨガ、水泳などを取り入れてみるのがおすすめです。

運動を習慣化することで、血圧だけでなく全身の健康維持にも役立ちます。

体調に不安がある場合は、医師に相談しながら進めましょう。

ストレスをため込まない

ストレスをため込まないことも、更年期の高血圧対策として重要なポイントです。

更年期は自律神経が乱れやすく、精神的に不安定になりやすい時期でもあります。

ストレスが続くと交感神経が優位になり、血圧が上がりやすくなります。

そのため、日常の中でリラックスできる時間を意識的に作ることが大切です。

趣味に集中する時間を持つ、友人や家族と話す、ゆっくり入浴するなど、自分に合った方法を見つけましょう。

節酒・禁煙する

飲酒や喫煙の習慣は、血圧を上げる要因となるため、なるべく控えましょう。

アルコールは摂取量が少ないほど良いですが、完全にやめるのが難しい場合は、飲む量や回数を控えめにするだけでも高血圧対策につながります。

喫煙も同様に、なるべく禁煙するのが望ましいです。

すぐにやめるのが難しい場合は、禁煙外来を受診し、医療の力を頼ってみるのも良いでしょう。

更年期で高血圧が疑われる場合の受診目安

診察中の医師

高血圧が疑われる場合の受診目安として、以下が挙げられます。

  • 家庭血圧の平均が135/85mmHg以上
  • 生活習慣を改善しても血圧が下がらない
  • 頭痛・めまい・動悸・息切れなどの症状がある
  • 血圧が180/120mmHg以上で、頭痛や胸痛などの症状がある

自宅で測った血圧が朝晩それぞれ1回ずつ、5〜7日以上測定して平均で135/85mmHg以上になる場合は、高血圧の可能性が考えられます。

また、生活習慣を見直しても血圧が下がらない場合や、更年期症状が強く日常生活に支障が出ている場合も受診の目安になります。

頭痛・めまい・動悸・息切れ・胸の痛みなどの症状があるときは、血圧以外の病気が隠れている可能性もあるため注意が必要です。

特に血圧が180/120mmHg以上と非常に高く、強い症状を伴う場合は、早めの受診が勧められます。

数値と体調の両方を確認し、不安があれば自己判断せず医師に相談することが大切です。

まとめ

更年期に高血圧になる主な原因として、女性ホルモンの減少や自律神経の乱れ、体の変化などが挙げられます。

更年期症状(更年期障害)と重なり、放置されてしまうケースも少なくないため、注意が必要です。

高血圧対策としては、定期的な血圧測定、減塩や栄養バランスの良い食事、適度な運動、ストレス管理、節酒・禁煙などを無理なく続けることが大切です。

また、家庭内血圧が高い状態が続く場合やつらい症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

新宿トミヒサクロスクリニックは内科全般を専門とし、患者様とともに粘り強く生活習慣病に向き合っています。

日本消化器内視鏡学会専門医・指導医による診療を行っており、各種健康診断や人間ドックも可能なため、高血圧が不安な方はぜひ当院までご相談ください。

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