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高血圧で浮腫みが起こる原因は?受診目安や対策方法について解説

高血圧と診断されている方の中には、「最近浮腫みが気になる」「夕方になると足が重だるい」と感じている方も少なくないでしょう。

浮腫み(むくみ)は水分の摂りすぎや疲れが原因と思われがちですが、高血圧が関係している場合、心臓や腎臓に負担がかかっているサインの可能性もあります。

この記事では、高血圧で現れる浮腫みの原因について解説します。

浮腫みの受診目安や改善・予防方法などもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

高血圧で浮腫みが生じる原因・メカニズム

心臓が強調された人体のイメージ画像

高血圧で浮腫みが起こる主な理由は、体の中の水分や塩分の調整がうまくいかなくなるためです。

血圧が高い状態が続くと、血管や心臓、腎臓に少しずつ負担がかかります。

その結果、余分な水分を体の外に出しにくくなり、皮膚の下に水分が溜まって浮腫みとして現れるのです。

さらに原因を細分化すると、以下の4つが挙げられます。

  • 心臓の機能低下
  • 腎臓の機能低下
  • 降圧薬の副作用
  • 塩分の摂りすぎや運動不足

ここでは上記4つの原因についてそれぞれ解説します。

心臓の機能低下

高血圧が続くと、心臓は強い圧力に逆らって血液を送り出し続ける必要があります。

その負担により、心臓の筋肉が厚くなったり、ポンプとしての力が弱くなったりすることがあります。

心臓の働きが落ちると体に血液を十分に送れなくなり、心臓に血液を戻す静脈の圧力が上昇し、その結果として水分が血管の外へしみ出して浮腫みが生じるのです。

このタイプの浮腫みは、立っている時間が長い人では足に出やすく、横になって過ごす時間が多い場合は腰や背中に出ることもあります。

さらに心臓の働きが弱くなると、腎臓に流れる血液も減り、水分や塩分をため込みやすくなります。

その影響で浮腫みがさらに悪化するという悪循環に陥ることも少なくありません。

腎臓の機能低下

腎臓は、体の中の余分な水分や塩分を尿として外に出す重要な役割を担っている臓器です。

しかし高血圧が続くと、腎臓の細い血管が傷つき、血液の流れが悪くなることがあります。

その結果、腎臓の働きが少しずつ低下し、水分や塩分を十分に排出できなくなります。

これにより体の中に水分が溜まり、浮腫みが起こりやすくなるのです。

腎臓が関係する浮腫みは、足首や足に現れることが多いですが、進行すると顔や目の周り、手に現れることもあります。

特に朝起きたときに顔がむくんでいる場合は、腎臓の働きが影響している可能性が考えられるでしょう。

また、尿の量が減る、尿が泡立つといった変化を伴うこともあります。

こうした変化に気づいた場合は、生活習慣の見直しと合わせて、医師に相談すると良いでしょう。

降圧薬の副作用

高血圧の治療に使われる薬の中には、副作用として浮腫みが出やすいものがあります。

代表的なのがカルシウム拮抗薬と呼ばれる薬です。

この薬は血管を拡げて血圧を下げますが、静脈よりも動脈に強く作用する特徴があります。

そのため血管内の圧のバランスが崩れ、毛細血管に圧力がかかり、そこから周りの組織に水分が漏れ出すことで浮腫みとして現れることがあるのです。

この浮腫みは両足に出ることが多く、夕方に強くなり、朝には軽くなる傾向があります。

薬の量を調整したり、別の種類の薬に変更したりすることで軽くなる場合もあるため、自己判断で中止せず、医師に相談することが大切です。

塩分の摂りすぎや運動不足

生活習慣も、高血圧による浮腫みに深く関係しています。

塩分を多く摂ると、体は塩分濃度を保つために水分を溜め込みやすくなります。

その結果、血液量が増えて血管にかかる圧力が高まり、浮腫みが出やすくなることがあるのです。

特に外食や加工食品が多い食生活では、知らないうちに塩分を摂りすぎていることもあります。

また、運動不足も浮腫みの原因です。

ふくらはぎの筋肉は、足に溜まった血液を心臓へ戻すポンプの役割をしています。

長時間座りっぱなしだったり、体を動かす機会が少なかったりすると、この働きが弱くなり、足に水分が溜まりやすくなるのです。

高血圧による浮腫みを改善するためには、食事や運動も見直す必要があるでしょう。

高血圧の浮腫みを放置するリスク

苦しそうに心臓を押さえている女性

高血圧による浮腫みは、単なる一時的な体調の変化ではなく、体の中で異変が起きているサインである可能性があります。

浮腫みが出ているということは、水分や塩分の調整がうまくいかず、心臓や腎臓などに負担がかかっている状態とも考えられるでしょう。

高血圧による浮腫みをそのままにしていると、心臓や腎臓の機能低下が進む恐れがあります。

心臓の働きが弱くなると、体に十分な血液を送り出せなくなり、血液や水分が体に溜まりやすくなります。

その結果、足の浮腫みだけでなく、息切れや疲れやすさを感じることもあるでしょう。

また、腎臓の機能が低下すると、尿として排出されるはずの水分や塩分が体内に残り、浮腫みがさらに強くなることがあります。

こうした状態が続くと、日常生活に支障が出る可能性も否定できません。

さらに高血圧が進行すると、脳や心臓、腎臓といった重要な臓器にも以下のような影響が及ぶことがあります。

  • 脳:頭痛・めまい・手足のしびれ、脳卒中のリスクの上昇
  • 心臓:動悸・息切れ、心不全のリスクの上昇
  • 腎臓:浮腫み・体のだるさ・尿の異常、腎不全のリスクの上昇

このように、高血圧の浮腫みは体からの重要なサインです。

自己判断で様子を見るのではなく、日頃から血圧を測定し、気になる症状があれば早めに医師へ相談することが大切です。

高血圧で浮腫みが生じた場合の受診目安

カルテに書き込んでいる医師

高血圧で浮腫みが現れた場合、「よくあること」と自己判断するのではなく、状況に応じて医療機関を受診することが大切です。

ここでは、高血圧で浮腫みが生じた場合の受診目安について解説します。

高血圧で生じる浮腫みの症状

高血圧に関連する浮腫みは、主に足や足首、すねなどの下半身に現れやすい傾向があります。

夕方になると靴がきつく感じたり、靴下のゴム跡がくっきり残ったりするのは、体内の水分代謝や血液の循環に問題がある可能性がある浮腫みです。

また、すねや足の甲を指で押したときに、へこみがしばらく戻らない場合も浮腫みが疑われます。

そのほか、朝起きたときに顔や目の周りが腫れぼったく感じる、手足が重だるい、締め付けられるような感覚があるといった症状が出ることもあります。

水分摂取を控えているのに体重が増えている場合は、体の中に水分が溜まっている可能性も考えられるでしょう。

これらの症状が一時的であれば様子を見ることもありますが、繰り返し起こる、毎日のように続く場合は注意が必要です。

背景に心臓や腎臓の機能低下が隠れていることもあるため、早めに受診しましょう。

医療機関を受診すべきタイミング

浮腫みが見られたとき、すぐに受診すべきか迷う方も多いでしょう。

受診の目安として、すでに高血圧と診断されている方は、浮腫みが出た段階で一度医師に相談することが望ましいです。

特に降圧薬を飲み始めてから浮腫みが出てきた場合は、薬の影響が考えられるため、自己判断で中止せず受診しましょう。

また、食事や生活習慣を見直しても改善しない、浮腫みに加えて動悸や息切れがある、健康診断で腎臓の数値異常を指摘された場合も、早めの受診が勧められます。

さらに数日で急に浮腫みがひどくなった、尿の量が明らかに減った、横になると息苦しい、片方の足だけが急に腫れて痛みがあるといった症状がある場合は、早急な対応が必要になることもあります。

迷ったときは放置せず、医療機関に相談するようにしましょう。

高血圧で起こる浮腫みの改善・予防方法

運動しているシニア男女

高血圧による浮腫みは、日々の生活習慣を見直すことで、改善や予防が期待できます。

具体的な改善・予防のポイントは以下の通りです。

  • 塩分を控える
  • 適度に運動する
  • 医師に相談して薬の変更を検討する
  • 十分な睡眠時間を確保する
  • ストレス管理をする

ここでは上記5つのポイントについてそれぞれ解説します。

塩分を控える

塩分制限は、高血圧と浮腫みの両方にとって重要な対策方法です。

塩分を多く摂ると、体は濃度を保つために水分を溜め込みやすくなり、その結果浮腫みが起こりやすくなります。

高血圧の方は1日の食塩摂取量を6g未満に抑えることが推奨されていますが、普段の食事を見直さないと達成は難しいでしょう。

減塩の工夫として、調味料は料理に直接かけず小皿につけて使う、酢やレモンの酸味、しょうがやにんにくの香りを活用するなどの方法があります。

加工食品やインスタント食品は塩分が多いため、できるだけ控え、新鮮な食材を使った手作りの食事を心がけると良いでしょう。

適度に運動する

適度な運動は、血圧の管理だけでなく、浮腫みの改善にも役立ちます。

体を動かすことで血液や水分の流れが良くなり、特にふくらはぎの筋肉がポンプのように働いて、足に溜まった水分や血液を心臓に戻しやすくなります。

ウォーキングや軽いジョギング、水泳、サイクリングなど、無理なく続けられる有酸素運動がおすすめです。

運動の強さは会話ができる程度を目安にし、1回30分前後を週に数回行うと良いでしょう。

デスクワークが多い方は、1時間に1回立ち上がって歩いたり、足首を動かしたりするだけでも、浮腫み予防に効果があります。

運動を始める前に事前に医師に相談し、無理のない運動の種類や強さを選びましょう。

医師に相談して薬の変更を検討する

降圧薬の影響で浮腫みが出ている場合は、自己判断で薬を中止せず、必ず医師に相談することが大切です。

特にカルシウム拮抗薬では、副作用として足の浮腫みが出ることがありますが、薬の量や種類を調整することで軽くなるケースもあります。

医師に相談する際は、いつから浮腫みが出たのか、どの部位にどの程度あるのか、朝夕で変化があるかなどを具体的に伝えると判断しやすくなります。

また、市販の利尿薬やサプリメントを自己判断で使うのは避けましょう。

他の薬との作用で悪い影響が出たり、体の中の電解質バランスを崩したりする恐れがあります。

治療は医師と相談しながら進めることが大切です。

十分な睡眠時間を確保する

高血圧で起こる浮腫み対策として、十分な睡眠時間を確保することも大切です。

睡眠時間は6〜7時間を目安に、できるだけ毎日同じ時間帯に寝起きする習慣をつけると良いでしょう。

寝る直前のスマートフォンやパソコンの使用を控えたり、ゆっくりストレッチする習慣をつけるのも睡眠の質を高めるポイントです。

寝る前の習慣だけでなく、睡眠環境も合わせて見直すことで、質の良い睡眠につながります。

ストレス管理をする

ストレスが続くとホルモンや自律神経の働きが乱れ、血圧が上がりやすくなります。

そのため、ストレスを溜め込まない工夫を取り入れることが大切です。

深呼吸や軽いストレッチ、散歩など、気持ちを切り替えられる時間を意識的に作りましょう。

趣味やリラックスできる習慣を取り入れるのも効果的です。

適度にストレスを発散することで、自律神経やホルモンバランスが整いやすくなります。

医療機関での高血圧の浮腫みの治療法

錠剤

高血圧によって浮腫みが生じている場合、医療機関では原因を見極めたうえで治療が行われます。

過剰な水分が原因で生じている浮腫みには、薬による治療が行われる場合が多いです。

主な薬の種類として、以下が挙げられます。

  • 利尿薬:尿の量を増やし、浮腫みの軽減が期待できる
  • ARB:心臓や腎臓の合併症がある場合に第一選択薬として使われることも多い
  • ACE阻害薬:腎機能低下の進行を抑える効果が期待できる

ほかにも食事指導や運動療法、ストレスケアなど、医師の指導のもと、原因に合わせた治療が行われます。

まとめ

高血圧による浮腫みは、体の中で水分や塩分の調整がうまくいかなくなっているサインです。

心臓や腎臓の働きが低下している可能性も考えられるため、放置せず、なるべく早めに一度医師に相談しましょう。

新宿トミヒサクロスクリニックは内科全般を専門とし、患者様とともに粘り強く生活習慣病に向き合っています。

高血圧が原因で起こるさまざまな病気や症状の検査・診断・治療が可能なため、高血圧にお悩みの方はぜひ当院までご相談ください。

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