肝臓病の痒み:肝硬変、肝炎、黄疸、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、ビリルビン、搔痒感、ナルフラフィン、®レミッチ
痒みって凄く嫌ですよね
慢性肝疾患をお持ちで、痒みに悩んでいらっしゃる方はいらっしゃいませんか?
肝炎、肝硬変、原発性胆汁性肝硬変=原発性胆汁性胆管炎(PBC)などの慢性肝疾患に伴う難治性で患者様のQOLを低下させます。
蕁麻疹や蚊に刺された時に感じるような痒みは抹消性のかゆみと言われていおり、抗アレルギー薬である抗ヒスタミン薬が奏功しやすいかゆみです。
ところが、慢性肝疾患の伴うかゆみは中枢性のかゆみと考えられており、内因性のオピオイド受容体の活性化が関与すると言われています。
慢性肝疾患において、黄疸や肝硬変が進行するとかゆみが出現します。殊に原発性胆汁性胆管炎(PBC)の患者様では睡眠障害を来すほどのかゆみが出現します。
PBC患者様の約半数がかゆみによる睡眠障害を訴えています
先にも申し上げたように、慢性肝疾患や腎疾患などの中枢性のかゆみのメカニズムには、オピオイドが強く関与しています
中枢では
内因性オピオイドのβ-エンドルフィンがμ受容体に作用しかゆみを誘発
内因性オピオイドのダイノルフィンはκ-受容体に作用しかゆみを抑制
中枢性のかゆみの出現は、この二つの主要な要素の綱引きで誘発されると考えられています。
μオピオイド系がκオピオイド系より相対的に優位になることでかゆみが発現します
このように中枢性のかゆみの発生のメカニズムが解明されたことで、中枢性かゆみに対するお薬が開発され、すでに臨床での使用が始まっています。
「オピオイドカッパ(κ)受容体作動薬:ナルフラフィン ®レミッチ」
もちろん私どもの施設でも処方可能なお薬です。
肝臓専門医の診察のもと、辛いかゆみを持つ慢性肝疾患の患者様の症状の改善に取り組んでおります。
かゆみの辛い慢性肝疾患の患者様は一度当院へご相談ください。
オピオイドカッパ(κ)受容体作動薬:ナルフラフィン ®レミッチの動画での作用説明はこちら
*慢性肝疾患:炎症が6ヶ月以上持続している肝疾患、およびその終末像である肝硬変までを包含した肝疾患群