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機能性ディスペプシア(FD)の治療:アコチアミド、アコファイド®、Rome IV、機能性消化管障害(FGID)、H2RA、PPI、六君子湯

FDは致死的疾患ではありません
しかしながら、患者のQOLに対して大きな影響を及ぼし、また症状が一度改善しても再発を繰り返すことが多いため、病悩期間が長期に及ぶことが問題です。
さらに病因がいまだ十分に解明されておらず、その治療法も確立していません。
これまでは、患者の症状に応じて、H2受容体遮断薬(H2RA)、プロトンポンプ阻害薬(PPI)消化管運動改善薬を単独もしくは併用する対症療法が中心でした。

2013年から国内での使用が承認されたアコチアミド(アコファイド®は、

世界で初めてFDの適応を取得した消化管運動機能改善薬です

rabbitアセチルコリンエステラーゼ(AChE)を阻害することで、コリン作動性神経終末から遊離させるアセチルコリン(ACh)の分解を抑制し、胃前庭部及び胃体部におけるAChによる収縮や運動を増強させます

その結果、FD患者における胃穹窿部の反応性弛緩、胃前庭部の運動亢進作用や、胃運動低下改善作用が期待できるお薬です

以前の記事、「機能性ディスペプシア(FD)の病態」で述べたように、

新しい機能性消化管障害(FGID)の病態評価基準であるRome IVにFDの新しい治療法としてアコチアミドの記載があります

『アコチアミドは、胃底部弛緩・運動促進作用を持つ新規化合物で、そのコリン作動性効果により、プラセボ(偽薬)に比べ有意にディスペプシア症状を改善します。特にEPS(心窩部痛症候群)ではなくPDS(食後愁訴症候群)に有効です。』

tiger私どもの臨床での使用経験では、EPSにもPDSにも比較的効果があるように感じられます。
FDの患者様は胃食道逆流症(GERD, NERD)を合併することが多いことも報告されています。
酸分泌抑制薬、特に強力なプロトンポンプ阻害薬を併用することも多いことから、EPSにも効果的と感じているのかもしれません。
いづれにせよ、臨床でのFDの治療は、単独薬剤での解決は稀であり、酸分泌抑制薬(タケプロン®など)、消化管蠕動賦活薬(ガスモチン®など)、漢方薬(ツムラ六君子湯®)などとの組み合わせにより症状が改善するケースが大半であるのが事実です。

dog診断が重要で、以前の記事でもお話ししたように、器質的疾患の除外のための内視鏡検査(胃カメラ)は必須となります。
FDが気になる患者様は一度当院を受診ください。

FDの症例解説のポスターがあるのでご覧ください

症例1は こちら
症例2は こちら

アコチアミド(アコファイド®)の製造販売元は
ゼリア新薬工業株式会社
発売元として
アステラス製薬株式会社
との併売となっております。

アコファイド@の添付文書は こちら

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