潰瘍性大腸炎(UC)の新薬:リアルダ®、メサラジンフィルムコーティング錠、drug delivery system(DDS)、multi matrix system(MMX)、5-ASA、
潰瘍性大腸炎の「古くて新しいお薬」をご紹介いたします。
古くて新しい?
そう、古くて新しいのです。
潰瘍性大腸炎の基本治療薬として従来然としてメサラジン(5-ASA)を超える薬剤はございません。
今回ご紹介するお薬もメサラジンです。古いお薬です。
お薬は古いのですが、薬のデリバリーシステムが工夫され、直腸まで大腸全域にメサラジンを送達できるようになった点が新しいのです。
その新しいドラッグデリバリーシステムが
multi matrix system : MMX
です。
MMXの特徴
pH応答性コーティング
大腸に到達するまでメサラジンが溶け出さないよう薬がコーティングされています。UCの病変部位である大腸へメサラジンが送達されます。
親水性基剤と親油性基剤のマルチマトリックス(MMX)
親水性基剤がゲル化して膨張し、メサラジンの放出が緩やかになります。
親油性基剤が腸液の侵入を抑制し、メサラジンの放出がより緩やかになります。
このマルチマトリックス構造により、メサラジンの放出が徐放化され、直腸まで大腸全域にわたりメサラジンを持続的に放出できるのです。
このMMXにより
これまでのメサラジン製剤に比較して、左側大腸炎型、直腸炎型のUCの改善により効果が期待できます
これまでの臨床研究の報告から、メサラジンは容量依存的に効果を発揮すると言われています。
たくさんのメサラジンが病変部位に送達されることが重要なわけです。
アルダ®のの有益な点は、MMXによる全大腸への送達性だけではなく、
現在臨床で認められているメサラジン製剤の中で、4800mg/日のメサラジンを使用できるのはリアルダ®だけです
さらに服薬アドヒアランス観点からも、
1日1回の投与で済むリアルダ®は、内服が簡便です
デメリットも申し上げて多くと、
錠剤が大きく飲みにくいという点です
私どもは、患者様の病態と服薬コンプライアンスを考慮し、患者様に最善のお薬を選択させていただきます。
潰瘍性大腸炎でお困りの患者様、何なりとご相談ください。
リアルダ®の添付文書は
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