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大腸カメラ検査を受けるべき7つの理由│必要な人や症状・発見できる病気

「大腸カメラ検査の必要性って?」
「便潜血検査をしても大腸カメラ検査を受けなきゃいけないの?」

大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、大腸がんをはじめとした腸の病気の早期発見に有効な検査ですが、苦手意識をお持ちの方は少なくありません。

しかし、お腹の症状がある場合や便に変化がある場合、健康診断や便潜血検査で陽性になった場合は、大腸カメラ検査を受けて病気がないか確かめる必要があります。

また、大腸がんや大腸ポリープは自覚症状がほぼないため、リスクの高い方は症状がない場合でも大腸カメラ検査を受けることが大切です。

この記事では、なぜ大腸カメラ検査が必要なのか、受けた方がいい症状、大腸カメラ検査でわかる病気、検査頻度などについて詳しく解説します。

なぜ必要?大腸カメラ検査を受けるべき7つの理由

大腸カメラ検査中のイラスト

大腸カメラ検査に抵抗感を持っていると、医師や周囲から検査を進められても「できれば受けたくない…」「自分に本当に必要なのか」など、つい検査を避ける方向で考えてしまいがちです。

しかし、多くの医師が大腸カメラ検査を勧めるのには、明確な理由があります。

ここでは、特に重要な7つのポイントを順に解説します。納得して検査を受けるためにも、ぜひ参考にしてみてください。

1:大腸がんは男女ともに死亡者数が多い

大腸がんは、男女ともに死亡者数がとても多く、日本人にとって身近ながんの一つです。

国立研究開発法人国立がん研究センターによれば、大腸がんによる死亡者数は、男性では肺がんに次いで第2位、女性では最も割合が多く第1位でした。

男性の約10人に1人、女性の約13人に1人が一生のうちに大腸がんを経験すると推定されています。

(参考:国立研究開発法人国立がん研究センター『大腸がんファクトシート2024』)

2:早期発見で9割以上が完治する「予防できるがん」

大腸がんは「予防できるがん」と呼ばれることがあります。

なぜなら、がんになる前段階の大腸ポリープ(前がん病変)を切除することで、発症を防げるためです。

大腸がんの多くは、大腸ポリープの中でも最も多い「腺腫(せんしゅ)」という良性腫瘍が、時間をかけてがん化していくことで起こると考えられています。

大腸カメラでは、大腸ポリープを見つけたらその場で切除や病理検査(生検)が可能です。

また、早期の大腸がんであれば、内視鏡治療のみで完治が期待でき、5年生存率は90%以上とされています。

大腸カメラ検査は、大腸がんや大腸ポリープといった病変、自覚症状が出る前に見つけ、治療につなげられる非常に有効な手段の一つです。

ガイドラインでも「腫瘍性病変に対する内視鏡切除は大腸がん死亡を抑制する」として、エビデンスに基づき強く推奨されています。

(参考:日本消化器内視鏡学会『大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドライン』)

3:自覚症状が出る頃には悪化している可能性がある

大腸がんや大腸ポリープは、初期段階ではほとんど症状がありません。便通の変化や腹痛、血便などが現れた時点では、すでに症状が進行していることもあります。

がんは、ある日突然発症するわけではなく、じわじわと時間をかけて少しずつ体の中で進行していきます。

「症状がないから大丈夫」ではなく「病気の芽を摘む」と考えて、積極的に大腸カメラ検査を検討しましょう。

4:40代・50代以降は大腸がんのリスクが大きく高まる

大腸がんの発症リスクは年齢とともに上昇し、40代から徐々に増え始め、50代以降からは急増します。

若い頃と同じ生活をしていても、年齢を重ねることでリスクは自然に高まります。

年齢そのものがリスク要因の一つであるため、「今まで問題なかったから大丈夫」とは言い切れません。

そのため、多くの医療機関では40歳以上の方には定期的な大腸カメラ検査を勧めています。

5:食生活の欧米化で大腸がんリスクが上昇している

大腸がんにかかる人の割合は年々増加しており、2035〜2039年には、年間の死亡者数は約5.7万人(2022年の約1.08倍)に達すると推計されています。

増加の背景としては、運動不足や肥満、喫煙、飲酒といった生活習慣のほか、食生活の欧米化による脂肪や動物性たんぱく質の摂り過ぎが原因の一つとして指摘されています。

生活習慣をすぐに変えることは難しくても、検査によって腸の状態を把握することは可能です。

現代の食生活を背景に、大腸カメラ検査の重要性は以前より高まっていると言えるでしょう。

6:便潜血検査だけではがん・ポリープを見逃す可能性がある

便潜血検査は患者さんの身体に負担のかからない手軽なスクリーニング検査ですが、万能ではありません。

出血していないポリープや早期がんは陰性となることがあり、「便潜血検査で陰性=異常なし」とは断定できないのです。

一方、大腸カメラ検査では、出血の有無に関係なく、病変を医師が目で直接確認できます。必要に応じてその場で組織検査や切除も可能です。

7:現代では、苦痛を抑えた検査ができる

「苦しい」「怖い」というイメージから、大腸カメラ検査に抵抗をお持ちの方は少なくありません。

しかし近年は検査方法が大きく進歩し、患者さんの苦痛を軽減して検査ができるようになってきています。

代表的なものが、鎮静剤や鎮痛剤です。鎮静剤を使うと半分眠ったような状態になり、「ウトウトしているうちに終わっていた」「あれ?もう終わったの?」という患者さんもいるほどです。

かかる時間も、検査自体は15~20分ほどと短時間で終了します。

また、お腹の張りを軽減する炭酸ガスの使用、自分に適した下剤の選択も、苦痛の軽減に役立ちます。

当院でも、鎮静剤や鎮痛剤・炭酸ガス送気システムをご用意しています。

下剤がつらい方のためにできるだけ楽な方法で準備して頂けるようご提案していますので、気になる方はお気軽にご相談ください。

大腸カメラ検査はどんな時に受けるべき?

お腹の不調を感じてお腹を押さえている人

症状がある場合以外にも、大腸カメラを受けた方がいいケースがあります。

ここでは、大腸カメラ検査を検討した方がいいケースを紹介します。

40歳以上でこれまで大腸カメラ検査を受けたことがない

40歳を過ぎると大腸がんの発症率は徐々に上昇するため、これまで一度も大腸カメラ検査を受けたことがない方は、症状がなくても一度検査を検討しましょう。

特に、日常的に喫煙や飲酒の習慣がある方、家族に大腸がんや大腸ポリープの既往歴がある方は、積極的な検査がおすすめです。

検査が必要な自覚症状がある

以下のような自覚症状がある場合は、年齢に関係なく一度大腸カメラ検査を検討しましょう。

  • 腹痛、下痢、便秘を繰り返す
  • 粘液便・血便・お尻からの出血がある
  • 便が細くなった、残便感がある、便の回数や量が変化した
  • 腹部膨満感が続く

これらの症状は一時的な体調不良でも起こることがありますが、他の病気が潜んでいる可能性もゼロではありません。

特に血便は、早めの受診を検討しましょう。痔だと思い込んで検査を先延ばしにすると、病気の発見が遅れてしまう可能性があります。

健康診断で陽性が出た、要精密検査になった

便潜血検査で一度でも「陽性」となった場合は、必ず大腸カメラ検査を受けましょう

「一度だけ陽性だった」「体調のせいかもしれない」と考えて放置する方もいますが、陽性になるということは、体内で何らかの出血が起きているということです。

痔をお持ちの方の場合でも、大腸に異常がないとは言い切れないため、検査による確認が必要です。

便潜血検査が陽性だった場合、保険適用で大腸カメラ検査が受けられるため、早めに検査を受けましょう。

家族に大腸がん・大腸ポリープがなった人がいる

大腸がんの中には遺伝が影響するものもあり、家族に大腸がんや大腸ポリープの既往がある場合、発症リスクは一般より高くなるとされています。

また、家族は食生活や生活習慣(喫煙・飲酒など)が似ていることもあり、これががんのリスクに影響する可能性もあります。

大腸がんのリスクが高い(生活習慣の乱れ・喫煙や飲酒・糖尿病)

喫煙、飲酒、肥満、運動不足、糖尿病などは、大腸がんのリスク要因として知られています。

特に、研究では喫煙と飲酒は「確実」、肥満は「ほぼ確実」に大腸がんのリスクを上げるとされており、これらが複数当てはまる場合、年齢に関係なく大腸がんのリスクは高いと考えられるでしょう。

また、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病など)の方は、長期にわたる腸の慢性炎症により大腸がんのリスクが高まるため、早めの検査が必要です。

(参考:国立研究開発法人国立がん研究センター『大腸がんファクトシート2024』)

大腸カメラ検査を受けなくてもいい人はいる?

疑問を感じている男女とはてなマーク

大腸がんのリスクがまだ高くない20代・30代の方は、大腸カメラ検査が必要ないと判断されることが多いです。

ただし、若い方でも下痢や腹痛、血便、便が細くなったなど何らかの自覚症状がある場合や、家族に大腸がんや大腸ポリープの人がいる場合など、早めの検査を検討した方がいい場合もあります。

「大腸カメラ検査を受けなくていいかどうか」は、最終的には医師による判断が必要です。

クリニックを受診したからといって必ず大腸カメラ検査が必要になるわけではなく、「最近お腹の調子がよくないんですが、大腸カメラ検査を受けた方がいいですか?」と相談だけすることもできます。

検査は問題がなければ一度で済みますが、気付かないうちに病気が進行していたら、長い時間をかけた治療が必要になります。

「自分はまだ大丈夫」と先延ばしにせず、気になることがあれば一度医師に相談してみましょう。

大腸カメラ検査でわかる病気

大腸の病変

医師が目で直接大腸を確認できる大腸カメラ検査は、以下のようなさまざまな病気の早期発見・早期治療に有効です。

  • 大腸がん(早期大腸がん・進行大腸がん)
  • 大腸ポリープ
  • 大腸粘膜下腫瘍
  • 直腸カルチノイド
  • 大腸憩室症
  • 潰瘍性大腸炎
  • 虚血性大腸炎
  • クローン病
  • ベーチェット病

検査中に疑わしい病変を見つけた場合は、組織を採取して病理検査(生検)に出したり、その場で切除することもできます。

大腸カメラ検査の頻度・間隔はどのくらい?

大腸カメラ検査のイラスト

大腸カメラ検査の推奨頻度は、検査結果や年齢などによって変わります。

異常がなければ5年に1回程度でも問題ないこともありますが、ポリープ切除を行った場合やリスクが高い方は、1〜3年ごとの検査が必要となることもあります。

体質や既往歴、生活習慣は一人ひとり異なるため、一律の間隔ではなく、ご自身のリスクに応じて医師と相談しながら決めることが大切です。

大腸カメラ検査の必要性についてのよくある質問

Q&Aと書かれた吹き出しと虫眼鏡

ここでは、大腸カメラ検査の必要性について患者さんからいただくことの多い質問と回答を紹介します。

Q:症状がない場合は大腸カメラ検査は必要ない?

症状がないからといって、大腸に異常がないとは限りません。大腸がんや大腸ポリープは、初期段階ではほとんど症状が出ない病気です。

実際、無症状だったものの便潜血検査で陽性となり、大腸カメラ検査を受けたところ早期大腸がんが見つかったケースもあります。

症状の有無だけで判断するのではなく、年齢や検診結果、ご自身のリスクを含めて検査の必要性を考えることが大切です。

Q:65歳以上の高齢でも大腸カメラ検査を受けた方がいい?

大腸カメラ検査に明確な年齢制限はなく、高齢であっても、健康状態や体力的に問題がなければ検査を受けることも可能です。

ただし、大腸カメラ検査には出血や穿孔といった合併症も存在し、高齢の方の場合は持病(心臓病、糖尿病、呼吸器疾患など)や服用中の薬、下剤の負担といったリスクもあります。

高齢の方の場合は、検査のメリットとリスクを天秤にかけたうえで、医師が慎重に判断することが一般的です。

負担が大きいと考えられる場合は、他の検査方法を選択した方がいいこともあります。

まとめ

大腸カメラ検査は症状が出てからでも受けられますが、それよりも「症状がない段階で異常を見つけ、将来の病気を防ぐための検査」と考えていただく方が、患者さんにとって有益です。

特に40歳を過ぎると、大腸がんや大腸ポリープの発症リスクは年々高まります。その一方で、病気が自覚症状のないまま進んでいくことが少なくありません。

大きな病気が見つかってから「もっと早くに検査しておけば良かった」と後悔することのないよう、先延ばしにせずに一度医師に相談してみましょう。

新宿トミヒサクロスクリニックでは、内視鏡専門医・指導医の院長が、検査から結果説明まで責任を持って行っています。

鎮静剤を使い苦痛を抑えた大腸カメラ検査にも対応しておりますので、「検査が怖い」「本当に大腸カメラが必要か相談したい」という方も、お気軽にご相談ください。

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