大腸カメラの痛み┃原因・程度・痛い人の特徴・楽に受ける方法!激痛で中止はある?
大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)を受けないといけないとわかっていても体験談を見て「痛そう」「我慢できるかな…」と不安を感じたり、過去につらい思いをしたことで抵抗をお持ちの方は少なくありません。
しかし現在では、大腸カメラをはじめとして内視鏡検査は著しく進歩しており、麻酔や炭酸ガスなど、さまざまな工夫によって苦痛の少ない検査ができるようになってきています。
この記事では、大腸カメラ検査で感じやすい痛みの種類や原因、痛みが出やすいタイミング、そしてできるだけ痛みを抑えて検査を受ける具体的な方法まで、詳しく解説します。
大腸カメラ検査は、大腸がんの早期発見・早期治療のために大切な検査です。検査への不安を減らし、安心して受けられるようにしましょう。
大腸カメラ検査は痛い?どんな痛み?

大腸の粘膜には痛覚がほぼなく、ただ大腸カメラが入るだけでは痛みは感じません。
しかし、スコープを挿入する際に圧迫や腸管が引っ張られることで、周辺の筋肉や神経が刺激されて痛みが生じることがあります。
ここでは、大腸カメラで起こることがある「押すような痛み」と「お腹が張ったような痛み」の主な2種類の痛みについて詳しく解説します。
事前にどのような痛みが起こる可能性があるかを知っておくことで、過度な恐怖心を持たずにリラックスして検査を受けやすくなるでしょう。
押すような痛み
大腸カメラ検査中では、腸内を観察するためにスコープを進めていく必要があり、お腹の内側を押されるような痛みを感じることがあります。
この痛みは内視鏡が腸のカーブを通過する際、腸管が一時的に引き伸ばされたり、圧がかかったりすることで起こり、特にS状結腸や横行結腸といったカーブの強い部分では違和感が出やすい傾向があります。
痛みの感じ方には個人差がありますが、強い痛みというよりは「ぐっと押される感じ」「少し我慢が必要な感覚」と表現されることが多く、鎮静剤を使用した場合はほとんど覚えていない方もいます。
お腹が張ったような痛み
もう一つは、お腹が膨らんで張るような苦しさや痛みです。
大腸カメラ検査では腸の中を観察しやすくするためにガスを入れますが、このガスにより腸管に圧力がかかって、腹部膨満感が生じることがあります。
ただし、近年は空気の代わりに炭酸ガス(CO2/二酸化炭素)を使用するクリニックが増えており、検査後にガスが速やかに吸収されることで、張りが早く治まるケースも多いです。
当院でも、患者さんの苦痛を軽減するために炭酸ガスを送気するシステムを使用しています。
大腸カメラ検査で痛みが起こる原因

大腸カメラ検査で痛みが起こる原因は、主に以下の3つです。
- スコープが通るときの圧迫による痛み
- ガスでお腹が張ることによる痛み
- 癒着による痛み
「スコープが通るときの圧迫による痛み」と「ガスでお腹が張ることによる痛み」は上の項目で解説の通り、腸内でスコープを進める際に圧がかかったり、ガスでお腹が膨らむことで起こります。
もう一つの「癒着による痛み」というのは、お腹の手術をした方でよく見られます。
癒着とは、本来は離れているはずの臓器や組織がくっついてしまう状態のことです。
過去に受けたお腹の手術(虫垂炎、帝王切開など)や炎症によって癒着が起こると、スコープが通過しにくくなったり、引っ張られやすくなったりして痛みを生じることがあります。
大腸カメラ検査で痛みが起こりやすい部位・タイミング

大腸カメラ検査の痛みは、特定の部位を通過するときに起こりやすい傾向にあります。
あらかじめどんな部位やタイミングで痛みが起こる可能性があるかを知っておくことで、必要以上に身構えずに検査を受けられるでしょう。
ここでは、痛みが出やすい代表的な部位とタイミングについて説明します。
S状結腸・横行結腸を通過するとき
大腸にはさまざまな部位があり、後腹膜によって固定されている部位と固定されていない部位があります。
上行結腸と下行結腸は後腹膜によって固定されていますが、S状結腸と横行結腸は固定されておらず、場所や形がぐにゃぐにゃと変化します。
このため、S状結腸と横行結腸はスコープを進めていく際に腸が引き伸ばされ、押されるような痛みや違和感が出やすい部位です。
脾彎曲・肝彎曲を通過するとき
脾彎曲(ひわんきょく)や肝彎曲(かんわんきょく)とは、大腸の曲がり角のことです。
それぞれ左(脾臓側)と右(肝臓側)の上腹部にあり、上行結腸と横行結腸の間の右側が肝彎曲(右結腸曲)、横行結腸と下行結腸の間の左側が脾彎曲(左結腸曲)と呼ばれます。
脾彎曲・肝彎曲は曲がりが強く、スコープの先端がカーブを越える際に腸が引っ張られ、痛みを感じることがあります。
大腸カメラ検査で痛みが起こりやすい人の特徴

大腸カメラ検査の痛みの感じ方は個人差が大きいですが、以下のように腸の状態や構造によって、痛みが起こりやすい方もいます。
- 腸管の曲がりが強い方(痩せている・小柄・便秘)
- 腸が過敏になっている方
- お腹の手術をしたことがある方(癒着がある方)
それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。
腸管の曲がりが強い方(痩せている・小柄・便秘)
痩せている方や小柄の方は、腸管の曲がりが強いことが多く、スコープが引っかかりやすいため痛みを感じやすい場合があります。
また、慢性的な便秘がある方は腸が長い方やねじれている方が多く、スコープを挿入するのが難しくなるため、痛みが出ることがあります。
腸が過敏になっている方
炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、過敏性腸症候群(IBS)、虚血性腸炎、感染性腸炎などにより腸に強い炎症があったり、神経が通常よりも過敏になっていると、大腸カメラ検査中に痛みが生じることがあります。
腸に炎症がある方の場合、腸管が腫れることでスコープの挿入が難しくなる場合もあります。
お腹の手術をしたことがある方(癒着がある方)
虫垂炎、帝王切開といったお腹の手術をしたことがある方の場合、傷が治る際に、大腸が周囲の組織と癒着してしまうことがあります。
癒着があると腸の動きが制限され、スコープが進む際に引っ張られるような痛みが生じやすくなります。
癒着は開腹手術では90%以上の確率で起こるとされており、癒着の可能性が考えられる方は、麻酔(鎮痛剤・鎮静剤)を使用して大腸カメラを受けるのがおすすめです。
痛みを抑えて大腸カメラ検査を受ける方法

大腸カメラ検査は痛い検査と思われがちですが、現在では痛みを抑えるためのさまざまな工夫によって、患者さんはよりリラックスして検査が受けられるようになってきています。
ここでは、痛みを抑えて大腸カメラ検査を受ける方法を紹介します。
麻酔(鎮痛剤・鎮静剤)を使用する
痛み対策として有効なのが、麻酔(鎮痛剤・鎮静剤)を使用した検査です。
鎮静剤を使うと半分眠ったようなリラックス状態になり、人によっては検査中の記憶がほとんど残らないこともあります。
強い痛みを感じにくくなるだけでなく、不安や緊張も軽減されるため「初めての大腸カメラで不安」「以前の大腸カメラで痛い思いをした」という方も、検査を受けやすくなるでしょう。
ただし、検査後はふらつきが出る場合があるため、安全のため当日の車の運転ができない点には注意が必要です。
空気の代わりに炭酸ガスを使用する
大腸カメラ検査では、大腸のヒダの病変までしっかり確認するため、お腹を膨らませる必要があります。
しかし、従来の「空気」の場合、腸内に入った空気が体外に抜けるまで時間がかかり、検査後もお腹の張りや不快感が続くことがありました。
そのため、当院では炭酸ガス(CO2/二酸化炭素)を使用する装置を使って検査を行っています。
空気に比べて炭酸ガスは腸管から血液中へ速やかに吸収されるため、検査後のお腹の張りや痛みを軽減できます。
内視鏡専門医がいるクリニックを選ぶ
大腸カメラ検査の痛みの感じ方や程度は、医師の技術や経験が大きく影響するため、経験豊富な医師が在籍するクリニックを選ぶことが大切です。
内視鏡の挿入方法にはさまざまなものがあり、できるだけ痛みが出ない挿入法(軸保持短縮法、水浸法)を行うことで、つらさを緩和できます。
これまでの症例数や医師の実績などはクリニックのHPに掲載されていることが多いため、あらかじめチェックしておきましょう。
当院では、高度な検査機器やシステムを導入し日本消化器内視鏡学会が認定する専門医・指導医が大腸カメラ検査を行っています。
大腸カメラ検査中の痛みを緩和して楽に受けるコツ

麻酔の使用や技術力の高い医師による検査といったクリニック側の対策の他にも、患者さんができる工夫もあります。
ここでは、大腸カメラ検査をより楽に受けるための具体的なポイントを紹介します。
リラックスして検査を受ける
不安や緊張といったストレスがかかると、痛みに敏感になるとされています。
リラックスした状態で検査を受けるためにも、事前に検査内容を把握し、疑問があれば医師やスタッフに質問しておきましょう。
検査前の体調管理・事前準備を徹底する
検査前に医師から指示された食事内容や下剤の服用を守ることは、痛み対策としても重要です。
検査前の食事制限や下剤の服用が不十分だと、腸内がしっかりきれいにならず、検査時間が長引く原因になります。
腸内がきれいなほど痛みの緩和につながり、検査精度も高くなります。
可能な限り麻酔を使用する
痛みや不安が強い方は、無理をせず麻酔(鎮痛剤・鎮静剤)の使用を検討しましょう。
麻酔を使うことで痛みを軽減でき、検査中の記憶が曖昧になって「気づいたら終わっていた」と感じる方もいます。
特に初めての方や過去に痛みを経験した方は、麻酔の利用を検討してみましょう。
新宿トミヒサクロスクリニックの大腸カメラ検査の痛み対策

新宿トミヒサクロスクリニックでは、患者さんにリラックスして大腸カメラ検査を受けていただくため、以下のような痛み対策を行っています。
- 麻酔(鎮痛剤・鎮静剤)の使用……痛み・不安を軽減
- 炭酸ガスの使用……お腹の張りや痛みを緩和
- 胃カメラとの同日検査可能……手間や痛みなど患者さんの負担を軽減
- 内視鏡専門医・指導医による検査……豊富な内視鏡経験を持つ内視鏡専門医が丁寧に検査
検査準備室を設けており、院内での下剤服用も可能です。
検査結果は説明に加えて、内視鏡写真の添付されたレポートもお渡ししておりますので、ご自宅に帰ってからゆっくりご確認いただくことができます。
大腸カメラ検査のよくある質問

ここでは、大腸カメラ検査について患者さんからいただくことの多い質問と回答を紹介します。
Q:大腸カメラ検査はどのくらい痛い?
痛みの感じ方には個人差がありますが、多くの方は強い痛みではなく、押される感じやお腹の張りとして感じる程度です。
鎮静剤を使用した場合、痛みをほとんど自覚せずに終わるケースもあります。不安が強い方ほど痛みを感じやすいため、対策を取ることで体感は大きく変わります。
Q:大腸カメラ検査が激痛で中止になることはある?
激痛によって大腸カメラ検査が中止になるケースもあるようですが、そこまでの痛みが起こることは稀です。
なるべく痛みを抑えるためにも、大腸カメラ検査の技術力が高く、経験が豊富な医師による検査を受けましょう。
Q:大腸カメラ検査は麻酔(鎮痛剤・鎮静剤)なしでも受けられる?
大腸カメラ検査は希望すれば麻酔なしでも受けられますが、痛みや不安が心配な方は麻酔がおすすめされることが多いです。
麻酔を使用するかどうか迷っている場合は、前もって医師に相談してみるといいでしょう。
Q:大腸カメラでポリープ切除すると痛みがある?
大腸粘膜は痛覚を感じないため、通常はポリープ切除自体で痛みを感じることはありません。
出血や穿孔などの合併症が起こった場合は痛みが起こる可能性がありますが、稀なケースです。
痛みがなかったとしても、ポリープ切除後は安静に過ごしましょう。
Q:大腸カメラ検査ができない人はいる?
下剤の服用が難しい方や腸閉塞の方、腹膜炎の方は大腸カメラ検査が受けられません。
また、妊娠中や妊娠の可能性がある方は、緊急性が高い場合を除いて、基本的に大腸カメラ検査を受けられません。
まとめ
現在では、麻酔(鎮痛剤・鎮静剤)や炭酸ガスを使用することで、痛みや不快感を抑えた大腸カメラ検査が可能になっています。
また、大腸カメラ検査で感じる痛みは、医師の技術力も大きく影響します。
「大腸カメラは痛い」というイメージや過去につらい思いをした方は、信頼できる経験豊富な医師に相談するようにしましょう。
新宿トミヒサクロスクリニックでは、麻酔(鎮痛剤・鎮静剤)の使用、炭酸ガス送気、先進の機器による検査体制を整えています。
豊富な経験を持つ内視鏡専門医・指導医が丁寧な検査を行っていますので、初めての方はもちろん、過去の検査の痛みがトラウマになってしまったという方にもぜひご相談ください。




