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大腸カメラを受ける頻度は何年おき?年代・リスク別の目安と定期検診のメリット

大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、大腸がんや前がん病変となる大腸ポリープの早期発見に非常に有効な検査です。

大腸がんは日本の女性のがんによる死亡原因の第1位であり、男性の場合も第2位と、男女ともにかかる人の多いがんです。

だからこそ定期的な検査が必要ですが、「大腸カメラは何年おきに受ければいいの?」「毎年受ける必要はあるのか」など、どのくらいの頻度で受けるべきかは、多くの方が悩む疑問です。

この記事では、大腸カメラを受ける頻度の一般的な目安と、年齢・直近の検査結果・状況別の頻度について詳しく解説します。

無症状でも検査が必要なのか、定期検診を受けるメリットなどについても解説しますので、今後の定期検診の計画を立てるための参考にしてみてください。

大腸カメラはどのくらいの頻度で受けるべき?

大腸カメラ検査の用意をしている医師

大腸カメラは、大腸がんや前がん病変の可能性がある大腸ポリープの早期発見に有効な検査で、定期的に受けることが推奨されています。

ただし、頻度は人によって異なり、1年に1回受けた方がいい方もいれば、3〜5年に1回でも問題ないとされる方もいます。

大腸ポリープががんになるまでには平均3〜10年ほどかかるとされ、異常がなかった場合やポリープの数が少なかった場合は3〜5年の頻度の検査でも問題ないと考えられているためです。

大腸カメラを受ける適切な頻度は人によって異なる

腸のイラストを持った女性の手元

大腸カメラの適切な検査頻度の目安は、一定の目安としてガイドラインが存在します。

しかし実際には、患者さん一人ひとりで年齢や性別、体質が異なり、生活習慣や持病、服用している薬などもさまざまです。全く同じ人は存在しません。

そのため、医師は検査結果だけでなく、生活習慣や既往歴、家族歴なども考慮したうえで、大腸カメラの適切な頻度を判断します。

大腸カメラの頻度に影響するのは、主に以下のような要素です。

  • 検査結果(ポリープの種類・数・大きさ・形)など
  • 年齢
  • 症状・体調の変化(下痢・便秘・血便など)
  • 既往歴
  • 遺伝(家族歴)
  • 生活習慣

インターネットの情報だけで「自分に合った検査頻度」を判断するのは難しいため、信頼できる医師と相談しながら、今後の定期検診の計画を立てることが大切です。

検査結果別┃大腸カメラを受ける頻度

虫眼鏡で腸内の病変を発見したイメージ画像

「昨年大腸カメラを受けたら今年は受けなくてもいい?」と疑問をお持ちの方もいるでしょう。

推奨される検査頻度は検査結果によっても変わり、治療内容やポリープの数・大きさによっては1年ごとの検査が推奨されることもあります。

ここでは、「異常なしの場合」と「ポリープが見つかった場合」に分けて検査頻度について解説します。

(参考:日本消化器内視鏡学会『大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドライン』)

異常なしの場合

大腸カメラで「異常なし」だった場合、次回の検査間隔は明確に「◯年ごとに必要」とは示されておらず、40歳以上の方は年1回の便潜血検査が推奨されています。

便潜血検査で陽性になった場合でも、直近2回の大腸カメラで異常が見られなければリスクは低いと考えられており、次回の大腸カメラの時期については担当の医師と相談しましょう。

ポリープが見つかった場合

ポリープが見つかり切除した場合は、種類や数によって再検査が推奨される間隔が変わります。

  • 2個以内の小さなポリープ(腺腫)……3〜5年後
  • 3〜9個の小さなポリープ(腺腫)……3年後
  • 10個以上のポリープ(腺腫)、20mm以上の大きなポリープ(腺腫)……1年後

大腸がんの多くは、「腺腫」と呼ばれる大腸ポリープが時間をかけてがんに変わることで起こると考えられています。

大腸ポリープには良性と悪性があり、腺腫は良性腫瘍ですが、将来的にがん化のリスクがあるため、見つかった場合は切除が必要です。

がん化の可能性の低い良性の「過形成性ポリープ」は切除しなくていいケースもありますが、5mm以上と大きい場合は切除を検討します。

また、良性のポリープでも数が多い場合は大腸がんのリスクが高いと考えられ、2〜3年ごとの検査が推奨されるケースもあります。

ポリープの形状も重要で、表面が少しだけくぼんで見える「陥凹型腫瘍(0-IIc)」は早期大腸がんの可能性が高いタイプです。

このように、ポリープの種類・数・大きさ・形などによってもリスクが変わるため、医師は丁寧に腸内を観察して、患者さんに適した検査頻度をお伝えしています。

年代別┃大腸カメラを受ける頻度

schedule colonoscopyと書かれた付箋がパソコンに貼られている

年代によって、大腸がんを始めとした腸の病気のリスクは変化します。

ここでは、大腸カメラが推奨される頻度を年代別に紹介します。

20代

20代の方の場合、大腸がんのリスクは高くないため、症状や家族歴がなければ定期的な大腸カメラは必須ではありません。

しかし、慢性的な下痢や便秘、腹痛、血便といった症状がある場合や、ご家族で大腸がんにかかった方がいる場合は若いうちから検査を受けた方がいいケースもあります。

数は多くはないものの、20代や30代で大腸がんにかかる方もいます。

気になる症状がある場合は医師に相談し、検査が必要か確認しましょう。

30代

30代もリスクは低い年代ですが、国立研究開発法人国立がん研究センターのデータによれば、大腸がんは30代半ば頃から少しずつ増えていきます。

そのため、年1回の便潜血検査を受けて、異常が見られた場合や気になる症状がある場合は大腸カメラを検討するといいでしょう。

近年は食生活の欧米化や生活習慣の変化によって、30代の若年層でも大腸がんや腫瘍性のポリープが見つかることもあるため、食生活の乱れがある方は早めの検査を検討してみてもいいかもしれません。

40代

大腸がんのリスクは40代になる頃から増加し始め、それ以降は年齢を重ねるほどリスクが高まります。

無症状であっても、40歳になったら一度検査を受けましょう。

その後は医師が勧める頻度で定期検診を受けるのがおすすめです。一般的には、異常がなければ3〜5年に1回、ポリープがあった場合は1〜2年が目安とされています。

50代・60代以降

50代・60代以降は大腸がんのリスクがさらに高まり、罹患する人が急増する傾向にあるため、定期的な大腸カメラでのチェックが大切になってきます。

異常がない場合は3年に1回、ポリープが見つかった場合は1年に1回程度が目安です。

これまで一度も大腸カメラを受けたことがない方は、できるだけ早めに一度検査を受けましょう。

高齢者の方の場合

高齢者の方の場合、大腸がんのリスクは高まるものの、下剤の服用や鎮静剤が負担となるため、健康状態に応じた判断が必要です。

70歳以上であっても、健康状態が良好で、体力的に問題ない場合は検査は可能です。

ただし、高齢になると体力に個人差が出てくるため、前もって医師としっかり相談・計画することが大切です。

その他┃大腸カメラを受ける頻度

内視鏡で大腸ポリープ切除をしようとしている様子

年代や検査結果以外でも、大腸カメラの頻度を左右するいくつかの要素があります。

症状がある場合

以下のような症状がある場合は、過去の検査結果や年齢に関係なく、一度大腸カメラを受けましょう。

  • 血便、お尻からの出血
  • 下痢、便秘
  • 腹痛
  • 便の変化(便が細くなった、回数や量が変わった、残便感がある)

お尻からの出血は痔と勘違いされがちですが、その他の病気が隠れているリスクがあります。

大腸がんは初期症状が無く、血便や下痢、便秘などの自覚症状が現れる頃には進行してしまっていることが多いため、早期発見のためにも大腸カメラを受けることが大切です。

親族に大腸がん・大腸ポリープがある場合

大腸がんのリスクは遺伝も影響しており、家族や親戚に大腸がんや大腸ポリープの方がいる場合、発症リスクが高くなるとされています。

そのため、一般的な年代より早い時期から検査を開始し、検査間隔も短めに設定されることがあります。

ご家族に大腸がんの方がいる場合は、30代でも一度検査が必要かどうか医師と相談してみましょう。

炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病など)がある場合

潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患の方は、大腸がんのリスクが高まる傾向にあります。

炎症性腸疾患の方の場合、1〜2年ごとの定期的な大腸カメラが推奨されることが多いですが、発症してからの年数や症状、医師の判断によっても変わるため、医師と相談して適切な頻度を決めるといいでしょう。

大腸がん手術を受けた場合

大腸がんの手術後は、再発や新たな病変を早期に見つけるために検査が非常に大切です。

再発が確認された大腸がん患者さんの多くは手術から3年以内に再発しており、95%以上が5年以内に再発が見つかっています。

そのため治療後の5年間は毎年、その後も状況に応じて2〜3年ごとの定期的な検査が推奨されています。

生活習慣やストレスの影響について

食生活の欧米化、喫煙、飲酒は大腸がんのリスクとして知られており、普段から生活習慣が乱れがちな方は注意が必要です。

また、ストレスも大腸がんの危険因子と考えられています。

これらが直接的に検査頻度にかかわるわけではないものの、大腸がんのリスクが高まる可能性があるため、気になることがあれば一度医師に相談してみましょう。

その他で短い間隔での大腸カメラが勧められるケース

大腸カメラ検査中の人体イメージ画像

検査結果とは関係なく、処置方法や検査の状況によっては、短い間隔での検査を勧められることもあります。例えば、以下のようなケースです。

  • ポリープを分割で切除した場合
  • 下剤での洗浄が不十分だった場合

20mm以上の大きなポリープを一度で切除できず分割して切除した場合は、再発リスクがあるため、短い間隔での大腸カメラが必要になることがあります。

また、腸内がきれいに洗浄されていないと小さなポリープや病変を見逃してしまう可能性があり、短期間での再検査が勧められることがあります。

大腸カメラは症状がない場合でも受けた方がいい?

カルテと聴診器

大腸がんや大腸ポリープは、初期段階では自覚症状が出ないことがほとんどです。

血便や便の異常といった自覚症状が出てからでは進行してしまっていることが多く、「症状がないから大丈夫」とはいえません。

特に40代以降は、症状がなくても一度は大腸カメラを受けることで、将来のリスクを減らすことにつながります。

大きな病気が見つかってから「もっと早く検査していればよかった…」と後悔しないためにも、先延ばしにせず検査を検討することが大切です。

大腸カメラを定期的に受けるメリット

内視鏡を持った医師

大腸カメラを定期的に受けることには、以下のような多くのメリットがあります。

  • 悪化して自覚症状が出る前に病変を発見できる
  • 大腸がんでも早期発見であれば完治が期待できる
  • 結果的に検査の負担を減らせる(進行した病変があった場合、MRI検査、CT検査、PET検査などの詳しい検査も必要になる)
  • 安心感が得られる

定期的な大腸カメラを受けていれば、病気が悪化して自覚症状が出る前の段階で異常の早期発見・早期治療ができます。

大腸がんの多くは、早期発見・早期治療すれば完治できるとされているため、ぜひ定期的な検査を検討してみてください。

大腸カメラの頻度についてのよくある疑問

Qと書かれた吹き出しとAと書かれた吹き出し

ここでは、大腸カメラの頻度についてのよくある疑問を紹介します。

Q:健康診断の便潜血検査を受ければ大腸カメラは受けなくてもいい?

便潜血検査は身体への負担が少なく、簡単に受けられるため大腸がんのスクリーニング検査として広く行われていますが、大腸がんを必ず見つけられるわけではありません

特に大腸ポリープは見逃されやすいとされているため、便潜血検査で異常がなかったとしても、40歳以上の方や症状のある方、リスクが高いと考えられる方は一度大腸カメラを受けることが大切です。

Q:大腸カメラの定期検診は保険適用される?

大腸カメラは症状がある方や検査結果で異常が見つかった方、経過観察が必要だと医師が判断した場合は、保険適用になることが一般的です。

観察のみであれば、保険適用の1割負担で2,500円前後、3割負担で7,500円になります。

まとめ

大腸カメラの適切な頻度は人によっても変わるため、「何年に1回」と一律で決められるものではありません。

年代、これまでの検査結果、症状の有無、家族歴などを総合的に考えて、適切だと思われる頻度で定期的に検査を受けることが大切です。

初期の大腸がんは自覚症状がないことも多いため、定期的に大腸カメラを受けることで、早期発見・早期治療につなげましょう。

新宿トミヒサクロスクリニックでは、内視鏡専門医・指導医が患者様一人ひとりの状況に合わせて、適切な検査頻度をご提案しています。

大腸カメラに対する不安や疑問がある方、次回の検査時期に迷っている方も、お気軽にご相談ください。

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