大腸カメラが不安な方へ|辛いと感じる理由&苦痛や不快感を軽減する方法を解説
健康診断や便潜血検査をきっかけに初めて大腸カメラを勧められたものの、「大腸カメラは辛い検査」というイメージから、不安をお持ちの方も多いでしょう。
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)で辛さを感じる方は人によってさまざまですが、「下剤による準備」「検査中の痛み」「恥ずかしさ」などが気になる方が特に多いようです。
大腸カメラの技術は進歩しており、昔と比べると現在では大幅に辛さを軽減できるようになってきています。
この記事では、大腸カメラで辛さを感じるポイント、楽に受けるコツ、医師選びのポイントなど、リラックスして検査を受けるための情報を紹介します。
大腸カメラに不安や苦手意識を感じている方は、ぜひ記事をチェックしてみてください。
現在の大腸カメラは辛さを軽減して受けることが可能

大腸カメラや胃カメラなど、内視鏡検査に「辛い」「怖い」といったイメージをお持ちの方は少なくありません。
確かに一昔前の大腸カメラは、時間もかかり、身体的にも精神的にも患者さんの負担が大きい検査でした。
しかし現在の大腸内視鏡検査は、検査方法・薬剤・医師の技術の大きな進歩によって、痛みや不快感を抑えて受けられるようになっています。
辛さの感じ方には個人差があるものの、多くの場合、耐えられないほどの強い痛みが生じることは稀です。「思ったほど辛くなかった」「気づいたら終わっていた」という方も多いです。
鎮静剤や炭酸ガス(CO2/二酸化炭素)の使用によって辛さを軽減しながら、毎日多くの患者さんが大腸カメラを受け、病気の早期発見や早期治療につなげています。
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)とは

大腸カメラ(大腸内視鏡検査)とは、肛門から細いスコープを挿入し、大腸の内部を観察する検査です。
医師が目で直接大腸を観察でき、炎症や出血、ポリープ、がんなどの異常の早期発見・早期治療につなげることが可能です。
また、必要に応じて検査中に組織の一部を採取する生検や、ポリープ切除などの処置も同時に行えます。
クリニックの滞在時間は、下剤の服用場所や鎮静剤の有無によって変わりますが、検査自体の時間は15~20分と短時間で済みます。
大腸カメラは辛い?検査前後に心配されることが多い項目&対策

どんな点を辛いと感じるかは人によって異なりますが、実際に不安として挙げられるポイントはある程度共通しており、事前に内容を把握しておくことで精神的な負担を軽減できます。
心配される方の多い項目を検査前・検査中・検査後で分けると、以下のようになります。
| 検査前 | ・食事制限 ・下剤服用 |
| 検査中 | ・不安や緊張 ・痛み・お腹の張り ・恥ずかしさ |
| 検査後 | ・軽い疲労感・倦怠感 ・軽い腹痛・残便感 ・ふらつき・眠気・頭痛(鎮静剤を使用した場合) |
ここからは、それぞれの項目について解説します。
【検査前】食事制限
一般的に、大腸カメラ前は検査3日前から食事制限を行い、検査に向けて腸内をきれいにしておく必要があります。
残留物が残っていると視野が悪くなり、病変の見落としや再検査の原因になるためです。
避けるべき食品としては主に繊維の多い野菜や果物、脂っこい食事などで、内容自体は厳しいものではありませんが、いつも通り食べられないことや、メニューに気を付けることにストレスを感じることがあるかもしれません。
近年は検査食の選択肢も増え、無理なく事前準備ができるようになっているため、食事について気になる場合は医師に相談してみましょう。
また、食べ物ではありませんが、喫煙は胃腸の動きにさまざまな異常を引き起こすため検査当日は控える必要があります。
【検査前】下剤服用
大腸カメラで多くの方が辛いと感じるのが、下剤の服用です。「検査は平気だけど、下剤は苦手で…」という方もいます。
下剤は腸の中を完全に空にすることが目的の大切な前処置ですが、飲む量が多い、味が苦手、トイレの回数が増えるといった点を負担に感じる方が多いようです。
下剤にはさまざまな種類があり、味や飲み方には違いがあります。
以前辛い思いをした経験がある方も、他の種類の下剤であれば問題なく服用できる可能性もあるため、下剤が不安な場合は、事前に相談してみましょう。
【検査中】不安や緊張
大腸カメラが初めての方や、過去に辛い思いをした方の場合、不安や緊張が強く、辛いと感じることがあるかもしれません。
丁寧に検査の流れを説明したり、不安を減らす工夫を行っていたりと、患者さんの苦痛に配慮しているクリニックを選ぶといいでしょう。
また、不安や緊張が強い方の場合、鎮静剤の使用がおすすめです。
鎮静剤を使用することでウトウトと眠ったような状態で検査を受けられるため、不安を感じることなく、「気がついたら終わっていた」という方も少なくありません。
【検査中】痛み・お腹の張り
大腸カメラでは、腸内でスコープを進めていくときに、お腹を押されるような痛みを感じることがあります。
医師の技術や経験が大腸カメラの痛みに大きく影響するため、経験豊富な医師による検査を受けるといいでしょう。
また、腸を広げるためにガスを入れる工程がありますが、これによって「お腹が張った感じがする」と感じる患者さんも多いです。
ただし現在は、空気よりも吸収が早い炭酸ガスを使用するクリニックが増えており、検査後の張りは軽減されてきています。
検査中も、お腹が苦しいと感じたら遠慮せずにガスを出してしまって問題ありません。我慢しすぎると痛みや吐き気につながるため、注意しましょう。
【検査中】恥ずかしさ
大腸カメラは肛門からスコープを挿入する検査なので、「恥ずかしい」と感じる人もいます。
特に初めての方や女性の場合、お尻や肛門を見られることへの恥ずかしさや、ムダ毛処理が必要なのかと悩まれるようです。
しかし、実際の検査では下腹部が隠れるようにタオルを使用したり、検査用の穴あきパンツを使用したりと、必要以上の部位は隠れるように配慮されています。
医師や看護師は日々多くの患者さんの検査を行っており、医療行為として淡々と進行するため、気にしすぎることはないでしょう。
また、鎮静剤を使用することで、恥ずかしさ自体をほとんど感じずに終わるケースもあります。
【検査後】軽い疲労感・倦怠感
検査による精神的な疲れ、下剤や鎮静剤などによる身体への負担から、検査後に軽い疲労感やだるさを感じる方もいます。
睡眠不足の方や、体力に自信がない方の場合、疲労感・倦怠感を感じやすい傾向にあるため、検査後は無理をせず、体を休めましょう。
【検査後】軽い腹痛・残便感
検査で入れたガスや腸の刺激によって、検査後に軽い腹痛が起こることがあります。
検査後、腸内に残ったガスは時間が経つにつれて自然に排出されますが、痛みが強い場合や違和感がある場合は我慢せず医師に相談しましょう。
また、下剤で腸内を空っぽにした影響で腸の動きが一時的に鈍り、なかなか排便がなかったり、残便感を感じることがありますが、ほとんどの場合で数日程で元のリズムに戻っていきます。
【検査後】ふらつき・眠気・頭痛(鎮静剤を使用した場合)
鎮静剤を使用した場合、検査後にふらつきや眠気、軽い頭痛が出ることがあります。これは薬の作用によるもので、数時間で落ち着くケースがほとんどです。
症状の有無に関係なく、鎮静剤を使用した場合は当日は車の運転を控える必要があるため、付き添いを頼むか、公共交通機関を利用しましょう。
辛い大腸カメラと辛くない大腸カメラの違いって?

同じ大腸カメラ検査でも、「とても辛かった」という人と「思ったより楽だった」という人がいます。
この差に影響する主なポイントが、以下の3つです。
- 医師の技術
- 患者さんの状態(大腸の形・癒着・炎症など)
- 鎮静剤の使い方
大腸カメラは、医師の技術や経験の差が明確に出る検査です。
ただスコープを押せば腸内を進んでいくわけではなく、腸の曲がりやすい部分をどれだけスムーズに通過できるかで、痛みや違和感の出方は変わります。
痛みを感じにくい挿入方法の習得は難しく、医師の技術力や経験が求められます。
また、生まれつき大腸が長い、手術歴による癒着がある、炎症が強いなど患者さんの状態も痛みに影響します。そのため、患者さん一人ひとりに合わせてカメラの種類を選ぶことも大切です。
鎮静剤を使っても辛い場合は「量が少ない」「体質的に効きづらい」といった可能性が考えられます。
鎮静剤にもさまざまな種類があるため、ただ使うだけでなく、患者さんに合わせたものを選ぶことが大切です。
大腸カメラの辛さや不安を軽減するコツ

事前にいくつかのポイントに注意しておくことで、大腸カメラ検査の負担は軽減できます。
ここでは、大腸カメラの辛さを緩和して楽に受けるコツを紹介します。
事前の食事の注意を守る
腸内がしっかりきれいになっていれば、検査がスムーズに進み、その分負担も少なくできます。
残渣が残っていると検査精度が低下したり、再検査が必要になることもあるため、医師の指示に従って丁寧な事前検査を行いましょう。
リラックスしてお腹の力を抜く
検査中にお腹に力を入れてしまうと、カメラが進みにくくなって痛みや違和感を生じやすくなります。
ゆっくり深呼吸をするのを心がけることで、お腹の力が抜けて、痛みの軽減につながるでしょう。
検査内容について把握して不安をなくしておく
「何が起こるかわからない」という状態は、不安を感じてしまうものです。
前もって大腸カメラ検査の流れや所要時間、どのタイミングで違和感が出やすいかを事前に知っておくことで、検査への心構えができます。
不安が強い場合は、遠慮せず質問することが大切です。
麻酔(鎮静剤・鎮痛剤)を使用する
大腸カメラは麻酔なしでも受けられますが、痛みが心配な方や不安がある方は、鎮静剤を使うのがおすすめです。
鎮静剤を使用した場合、検査後しばらく安静に過ごす必要があるものの、過去に辛かった経験がある方もリラックスして検査を受けやすくなるでしょう。
医師に過去に辛かった点を伝えて対策してもらう
過去に大腸カメラで嫌な思いをしたり、激痛で中止した経験をしたりして、「二度と受けたくない」とトラウマになってしまっている患者さんもいます。
しかし、下痢や腹痛、血便といった症状がある場合や、人間ドックで便潜血陽性を指摘された場合などは、しっかり大腸カメラを受ける必要があります。
このような場合は、信頼できる医師に「過去の大腸カメラで辛かったポイント」を前もって伝えて、対策してもらいましょう。
例えば、以下のような対策ができます。
- 下剤の味が苦手で辛かった……他の種類の下剤にする、錠剤の下剤を使う
- 鎮静剤が効かずに痛い思いをした……患者さんに合った鎮静剤を使う、複数の鎮静剤を組み合わせる
- 癒着があり痛みを感じた……鎮静剤を使う、細いスコープを使用する
- お腹が張って辛かった……空気ではなく炭酸ガス送気を行っているクリニックを選ぶ
当院でも、下剤を飲むのが辛い方には、楽な方法で準備して頂けるようご提案しています。
また、鎮静剤や鎮痛剤についても、塩酸ペチジン、ミダゾラム、プロポフォール、ジアゼパム、フルニトラゼパム、ヒドロキシジンなどをご用意しており、患者さんの状況に合わせて使用しています。
先進の医療機器や炭酸ガス送気装置を導入し、内視鏡専門医・指導医ができる限り苦痛のない検査に努めていますので、不安な方もお気軽にご相談ください。
まとめ
大腸カメラ検査は「辛い」というイメージを持たれがちなものの、現在では技術の進歩や工夫によって苦痛を軽減した検査を受けることが可能になっています。
どんな点に辛さを感じるかは人それぞれですが、不安があれば前もって医師に相談し、「どうすれば辛くなくできるか」を一緒に考えてもらうことで、検査を受けやすくなるはずです。
新宿トミヒサクロスクリニックでは、さまざまな鎮静剤を取り扱っており、一人ひとりの患者様に適したものを選んで検査を行っています。
豊富な内視鏡経験を持つ内視鏡専門医・指導医が、患者様に寄り添った丁寧な検査を行いますので、これまで大腸カメラで辛い思いをしたことがある方も、初めての検査で不安な方もぜひお気軽にご相談ください。




