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胃カメラは何年おきが正解?ケース別目安やバリウムとの違いなどを分かりやすく紹介

胃カメラ(胃内視鏡検査)は、胃がんや胃潰瘍、逆流性食道炎など、胃の異常を早期に見つけるための重要な検査です。しかし、何年おきに受ければいいのか迷っている方もいるのではないでしょうか。

胃カメラの適切な検査頻度は、年齢やピロリ菌(胃の粘膜に感染し胃炎を起こす菌)の感染歴、家族歴、これまでの病気、現在の症状によって目安が変わります。

例えば、リスクが高い場合は毎年の検査が勧められることもあれば、状況によっては数年ごとの受診でよいケースもあるため、自分に適した頻度を知っておくことが大切です。

この記事では、胃カメラのケース別の検査頻度やバリウム検査との違い、不安を軽減する工夫について解説します。

胃カメラは何年おき?ケース別の検査頻度

胃カメラは何年おきに受けるべきかと考えている男性とはてなマーク

「胃がん家系だから、年に何回も受けなきゃいけないの?」「胃痛も胸焼けもないから5年くらい受けなくてもいい?」など、胃カメラの頻度は多くの方が悩むポイントです。

実際には、それぞれの年齢や胃の状態、リスクの高さによって、検査頻度は異なります。

症状がなくても定期的な確認が望ましい場合もあるため、目安を知ったうえで医師と相談することが大切です。

ここでは、胃カメラの検査頻度をケース別に紹介します。

20代・30代の場合

20代・30代は、胃がんの罹患(かかること)が50代以降で増えることと比べると、発症が少ない年代とされています。

そのため、健康診断で異常を指摘されていない場合、毎年の胃カメラが必要になる方は多くないと考えられます。

ただし、健診で『要精密検査』や『再検査』と判定されたときは、年齢にかかわらず医療機関での確認が大切です。

胃カメラでは、胃の粘膜の状態に加え、胃潰瘍やポリープなどの有無も観察できます。

受けるタイミングに迷う場合も、一度状態を把握しておくと、次回以降の検査間隔を医師と相談しやすくなります。

自己判断で先延ばしせず、検診結果をもとに早めに相談しましょう。

40代以上の場合

40代以降は、胃がんの罹患(かかること)が増えはじめる年代とされ、検診や定期的なチェックを意識したい時期です。

胃がん検診は、50歳から2年に1回、胃カメラまたはバリウム検査(胃部X線検査)を選んで受けることが推奨されています。

検診で『異常なし』と判定された場合も、次回は2年後の受診が目安になります。

ただし、過去の検査でリスクが高い所見があった方や、医師からフォローを勧められている方は、より短い間隔が提案されることもあります。

検査の適切な間隔は、一律ではなく人によって異なるため、これまでの結果も踏まえて医師と相談しながら決めましょう。

ピロリ菌感染歴がある場合

ピロリ菌に感染したことがある方は、胃がんのリスクが高くなることが知られていて、除菌後も胃カメラによる経過観察が検討されます。

除菌によって胃がんのリスクが下がることは期待されるものの、リスクがゼロになるわけではありません。

とくに、萎縮性胃炎(胃粘膜が薄くなる状態)や腸上皮化生(腸のような粘膜に置き換わる変化)がみられる場合、除菌後もリスクが残りやすいとされています。

検査頻度の目安として、除菌後は『年1回の胃カメラ』を勧める医療機関が多い一方、萎縮が軽度など低リスクと判断できる場合は『2年に1回』を目安にする場合もあります。

過去の内視鏡所見や年齢、家族歴をふまえ、医師と相談しながら適切な間隔を決めましょう。

胃がん家系の場合

両親や兄弟姉妹など、近い家族に胃がんの既往がある場合は、一般の方より胃がんのリスクが高くなることがあるため、定期的な胃カメラ受検が検討されます。

検査頻度の目安として、家族歴がある方は『通常より早い年齢から開始し、1〜2年に1回の間隔で受ける』ことを勧める医療機関もあります。

ただし、家族歴があるからといって、必ずしも年に何回も受ける必要があるわけではありません。

実際の間隔は、年齢だけでなく過去の胃カメラの結果や、ほかのリスク要因の有無によって変わります。

検診の対象年齢や受診間隔の目安を参考にしつつ、どのくらいの頻度が適切かは医師と相談して決めることが大切です。

胃がんの治療歴がある場合

胃がんの治療歴がある方は、治療後の再発や新たな病変を早期に見つけるために、定期的な経過観察が行われます。

受診と検査の頻度は、がんの進行度や治療内容、体調の回復状況などによって異なり、一律ではありません。

内視鏡治療後の経過観察は病理診断の結果によって変わりますが、年に1〜2回の胃カメラ(内視鏡検査)が基本です。必要に応じてCTなどの画像検査を組み合わせることがあります。

手術後は回復の度合いと再発の有無を確認するため、定期的な通院と検査が必要とされ、少なくとも術後5年間は通院が必要とされます。

どの検査をどの間隔で行うかは、主治医の方針に沿って調整しましょう。

胃潰瘍などの既往歴がある場合

胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの既往がある方は、再発や出血のリスクを踏まえて、医師の判断のもとで胃カメラによる経過観察が検討されます。

特に、過去に出血を伴った潰瘍があった方や、痛み止め(NSAIDs)・低用量アスピリンなど潰瘍の原因となり得る薬を継続している場合は、再発予防とあわせて胃の状態を定期的に確認することが大切です。

検査頻度は、原因の治療状況や症状の有無、再発リスクによって変わりますが、『年1回程度』を目安にするケースもあります。

一方で、治療後の経過が安定していてリスクが低いと判断できる場合は、医師と相談しながら間隔を調整することも可能です。

過去の治療内容や服薬状況は、受診時に伝えておきましょう。

胃もたれ・胸焼けなどの症状がある場合

胃もたれや胸焼けが続くときは、『何年おきに受けるか』よりも、まず胃カメラで原因を確認することが大切です。

これらの症状は、逆流性食道炎(胃酸の逆流で食道に炎症が起こる病気)や胃炎、胃潰瘍などでみられるほか、まれに胃がんなど重い病気が隠れている可能性もあります。

胃がんは早い段階では自覚症状がほとんどないこともあるため、症状がある場合は自己判断で長く様子をみないことが重要です。

特に、食欲不振や体重減少、食べ物がつかえる感じ、黒い便(タール便)、吐血などがある場合は、早めの受診が勧められます。

検査で明らかな病気が見つからなければ、その後は医師の判断のもとで経過をみることもありますが、症状が続く・再発する場合には再度の胃カメラが検討されます。

喫煙・飲酒習慣がある場合

喫煙や飲酒の習慣がある方は、胃がんだけでなく食道がんを含む上部消化管(食道・胃)の病気のリスクが高くなる可能性があります。

喫煙については、胃がんのリスクを高める可能性があることが示されていて、飲酒も、摂取量や体質によっては食道などへの影響が懸念されます。

胃カメラでは、胃だけでなく食道の粘膜も観察できるため、こうした生活習慣がある方は、検査の必要性や間隔を医師と相談して決めることが大切です。

頻度は一律ではありませんが、医療機関によってはリスク要因がある場合に『1〜2年に1回』を目安として提案することがあります。

年齢や家族歴、過去の検査結果もふまえ、自己判断で間隔を空けすぎないようにしましょう。

ストレスフルな生活をしている場合

ストレスが多い生活では、胃の不調が起こりやすいと感じる方が少なくありません。

ストレスによって自律神経のバランスが乱れると、胃の働き(運動や感覚)が過敏になり、胃もたれやみぞおちの痛みなどが続くことがあります。

こうした症状があるにもかかわらず、胃カメラで炎症や潰瘍などの異常が見つからない場合、機能性ディスペプシア(FD)という病気が考えられます。

FDは診断の前に、胃潰瘍や胃がんなど別の病気がないことを確認する必要があるため、症状が続く場合はまず1回、胃カメラが検討される可能性もあるでしょう。

一方、症状が再燃する、健診で異常を指摘された、医師から経過観察を勧められている場合には、1〜2年に1回を目安に再検査が検討されることもあります。

食生活が乱れている場合

食生活が乱れていると、胃酸の逆流や胃の働きの乱れが起こりやすくなり、胸焼けや胃もたれなどの不調につながることがあります。

脂っこい食事や夜遅い食事、早食い、食べ過ぎは、逆流性食道炎の症状を悪化させる要因になる可能性があります。

また、塩分の多い食事が好きな方や野菜・果物をあまり食べない方は、生活習慣を整えることも大切です。

症状が続く場合は、まず1回、胃カメラで別の病気がないか確認することが検討されます。

その後、異常がなく症状が落ち着けば毎年の検査が不要なこともありますが、症状が繰り返す場合や健診で異常を指摘された場合は、1〜2年に1回を目安に再検査が検討されることもあるでしょう。

胃カメラじゃないとダメ?バリウムとの違い

バリウム検査を受けようとしている男性

胃の検査には、胃カメラだけでなくバリウム検査(胃部X線検査)があります。

バリウム検査は造影剤を飲んでX線で胃の形や粘膜の凹凸をみるもので、広くスクリーニング(ふるい分け)に用いられます。

一方、胃カメラは胃の粘膜を直接観察でき、疑わしい部分があれば生検(組織採取)も可能です。

バリウム検査で『要精密検査』と判定された場合や、詳しく調べたいときは胃カメラが選ばれるのが一般的です。

なお抗凝固薬(血液をさらさらにする薬)を服用中の方は、生検で出血リスクが高まることがあるため、予約時に必ず申し出て医師の指示に従いましょう。

どちらが適するかは、年齢や既往歴、検診結果も踏まえて相談することが大切です。

胃カメラへの不安を軽減する方法

経鼻内視鏡検査中の様子のイラスト

胃カメラは胃の粘膜を直接観察できるため、必要に応じて精密な検査が行えます。

一方で「苦しそう」「こわい」と感じて受診をためらう方も少なくありません。実際、内視鏡検査のつらさには個人差があり、緊張や嘔吐反射(えづき)によって負担が強くなることもあります。
ただし、検査方法や事前の工夫によって、不安を軽減できる可能性があるため、事前に軽減する工夫について知っておきましょう。

ここでは、胃カメラを受けやすくするための具体的な方法を紹介します。

経鼻内視鏡の検査を受ける

胃カメラへの不安が強い方は、鼻から挿入する『経鼻内視鏡』を選ぶのがおすすめです。

経鼻内視鏡は、口から入れる経口内視鏡と比べて、のど(咽頭や舌根)への刺激が少なくなりやすいとされ、一般的に苦痛が少ないと評価されています。

検査中に会話がしやすい点も、安心材料のひとつです。

一方で、鼻腔(鼻の通り道)が狭い方や、鼻出血が起こりやすい方では適さない場合があります。

ただし、医療機関によっては、観察の精密さや処置の必要性に応じて経口内視鏡が選ばれることもあります。

経鼻内視鏡が適するかどうかは体質や目的で変わるため、検査前に医師へ相談し、自分に合う方法を一緒に選ぶことが大切です。

鎮静剤を使用する

胃カメラへの不安が強い方には、鎮静剤を使用して検査を受ける方法があります。

鎮静剤を使うと、眠っているような状態で検査を受けられることがあり、緊張や苦手意識を和らげる効果が期待されます。

一方で、鎮静剤には呼吸や血圧への影響が出る可能性があるため、既往症や体調によっては使用できない場合がある点に注意が必要です。

また、検査後はふらつきが残る可能性を考慮して、当日の車や自転車の運転は控える必要があります。

鎮静の有無や薬剤の種類は、検査の目的や安全性を踏まえて医師が判断します。事前に不安や過去の経験を伝え、無理のない方法を相談しましょう。

途中で止められる合図を決めておく

胃カメラの不安を軽減する方法として、検査前に『つらくなったら止められる合図』を決めておくのも有効です。

例えば、手を挙げる、スタッフの手を軽く握るなど、声が出しにくい状況でも伝わる合図にしておくと、検査中の安心感につながります。

内視鏡検査では安全のために、医師やスタッフが状態を確認しながら進めますが、患者さん自身が「今つらい」と伝えられる準備があると、緊張が和らぐでしょう。

ただし、合図を出したからといって必ず中止になるとは限らず、姿勢を整える、いったん休憩する、吸引を調整するなど、負担を減らしながら続ける対応が取られることもあります。

遠慮せず、検査前に医師や看護師と不安や希望を共有しましょう。

まとめ

胃カメラの適切な頻度は『何年おき』と一律に決められるものではなく、年齢や既往歴、検査結果などを総合して考えることが大切です。

特に、健診で指摘を受けた場合やリスク要因がある場合は、次回までの間隔を自己判断で延ばさず、医師と相談しながら決めることが安心につながります。

また、胃カメラが苦手な方でも、経鼻内視鏡や鎮静剤の使用、途中で止められる合図を決めておくなど、負担を軽くする工夫があります。

新宿トミヒサクロスクリニックは、経鼻・経口の選択や鎮静剤の使用に対応し、検査後は回復室で休める、患者様一人ひとりに寄り添ったクリニックです。

土日診療も行っており、忙しい方でも相談しやすい体制を整えています。気になる症状や検診結果がある方は、早めの受診を検討してみてください。

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